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クラリネットで高音をきれいに出す練習方法

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楽譜とクラリネットのレジスターキィ

「高い音がうまく鳴らない」「音になんだかムラがある」「低い音と高い音の音色が違う」などの悩みを抱えている方は多いと思います。

それらを直すために、いろいろな練習を試していると思いますが、上記の悩みは全て、レジスターキー(左手親指のキー)を使うロングトーンで、修正することができます。

その練習の意味、知っていますか?

手書きの楽譜

「ミーーーシーーー」
「ファーーードーーー」
「ファ♯ーーード♯ーーー」

というように、一番低い「ミ」を吹きながらレジスターキーを押して真ん中の「シ」、低い「ファ」から真ん中の「ド」、「ファ♯」から「ド♯」…といった基礎練習をしたことはないでしょうか。

少なくとも私は、小学生の時、先輩の真似をしてやっていました。
意味もわからずに…

この練習は、やる意味を正しく理解しているかどうかが、今後の演奏に大きな影響を与えます。

なぜなら、良くない癖がつきやすい基礎練習だからです。

練習する意味と、正しい練習方法を知り、良い吹き方を身につけましょう。

目的は『全ての音を同じように吹くこと』

この「低い音から高い音へ、レジスターキーを使って音を変える」練習の一番の目的は、『低い音から高い音まで、全て同じ息と口で吹く』ことにあります。

クラリネットは、他の多くの管楽器のように、吹く音の高さによって、息のスピードを変えることをしません。

しかし、「高い音を出すぞ!」と思うと、頑張って息を入れねばならないような気がしてしまい、ついつい力を入れてしまいます。

すると、口が締まり、高音がきつい音になってしまったり、音程が悪くなったり、思うように鳴らすことができなくなります。

いいことが全然ないですね。

でも、高い音を吹くには息のスピードが必要

ただ、高い音(特に「ソ」より上)を吹くのに、息のスピードが必要なのは事実です。

そこで「高い音がきちんと鳴る息と口で、低い音も吹く」ことを、この基礎練習では心がける必要があるのです。

例えば、真ん中の「ファ」(開放の「ソ」の一音下)から高い「ド」に上がった時に、「うーーー」という、曇った、そんなに高くない音が鳴ることがあると思います。

これは、明らかに「ドが鳴るような息で、下の音を吹いていない」ということです。

レジスターキーを使わない音は、ある程度息のスピードが遅くても、しっかり鳴っているように聞こえるのですが、上がってみたら鳴らないのであれば、実は充分な息が送り込まれていないということ。

今よりも息の吸い込みを多くして、思いきり息を入れてみましょう。

「息のスピードを上げないと!」と思うと難しいので、「吸った息全てを吹き込んで、大きな音を出そう」と考えて吹くと、余分な力も入りにくいかもしれません。

レジスターキーの練習で大事なこと

その際には、必ず「まっすぐ吹く」ようにし、「音が変わる瞬間に、口を締めたりしない」ことに、充分気をつけて下さい。

下の音を吹き続けているように、8拍なら8拍、何も変えずに吹くことが大切であり、この練習で最も気をつけるべきことです。

「まっすぐ伸ばしていたら、親指が勝手にレジスターキーを押さえて、音が変わった」くらいの感覚でできるといいですね。

練習の仕方は?

私が生徒さん達に伝えている練習の仕方は、下記の通りです。

メトロノーム「四分音符=60」です。

手書きの楽譜

この練習パターンだと、同じ指で3回伸ばします。

この時に、「ミ」を3回吹いているつもりで伸ばしましょう。

前述の通り「親指が勝手にレジスターキーを押さえているだけ」という状態で吹くのが、とても大切です。

また、間の休みを2拍にしているのは、口の形の維持を意識しやすいことと、「吐いて吸って」をたっぷりするための最低限の長さを取るためです。

「口を変えないように」と思うと、ついつい吸い方が変わってしまいますが、「ブレスから音は始まっている」ので、それはあまり良いことではありません。

ブレスも3回揃えるようにして下さい。

理想は「全ての音が同じように吹けること」ですが、いきなりそれは難しいので、少なくともこの「同じ指の3回」は一緒の吹き方ができるように気をつけるといいでしょう。

この練習で得られるもう一つのこと

レジスターキーの練習は、音をまっすぐ、同じように吹くこと以外にも、「高い音の運指を覚える」のに効果的です。

オクターブ違いの音を、同じ指で鳴らすことができないクラリネットは、運指を覚えるのも一苦労ですよね。

しかし、例えば「低いミ・ファ・ファ♯」と「真ん中のシ・ド・ド♯」の指の進み方は同じです。

「低いミ=真ん中のシ」と覚えていければ、指自体を覚える手間は半減します。

ですので、レジスターキーの練習をする時は、必ず楽譜を見ながら行いましょう。

この練習の楽譜というのは、ほとんど教則本などに載っていないので、手元に五線紙を用意して自分で書くと、書くことでも覚えられて、一石二鳥です。

練習の意味を知ってきちんと身につけよう

何気なく吹いていた練習に意味を持たせることで、曲はより吹きやすくなります。

特に「高い音がちゃんと鳴らない!」と悩んでいる方は、ぜひこのレジスターキーを使ったロングトーンをやってみて下さいね。

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