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バンドーレン偽リード事件

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バンドーレンの偽物リードと本物のち外

バンドーレン偽リード事件

2006年頃、偽物のリードが流通したことがありました。

ターゲットとなったのは、通称「青箱」でお馴染みのバンドーレン・トラディショナル。

このトラディショナルの偽物が中国、韓国、アルゼンチンで相次いで見つかりました。

パイパースなどの雑誌でも取り上げられ、日本でも大きな話題となりました。

その後、偽リード対策も施され流通は止まったものの、2013年に再び偽リードの存在が確認されています。

中身を確認して買う事ができないリード、何気なく手に取り買ってしまいがちですが(本来そうあるべきなのよ!)、偽リードを掴まない為に、過去の傾向と私達が気をつけられるポイントを紹介していきます。

バンドーレンの偽物対策

当時トラディショナルの偽物が流通した後、バンドーレンは偽物への対策として、全リードのパッケージデザインをリニューアルしました。

すっかり慣れてしまいましたが、こちらが当時リニューアルされた現行のパッケージ。

バンドーレンのリード

従来のパッケージは、プラスチックのリードケースが10枚、箱にそのまま入っていましたが、偽物対策された新パッケージは、皆さんご存知の通り、各リードケースが個包装された状態で入っている現在の姿です。

これは一説によると、バンドーレン側が偽業者に対し、よりコピーし難いもの、また偽物を作る際に、手間やコストがかかることを目的にデザインされたそうです。

現在の新パッケージにも偽物が存在するという話は耳にしたことがありますが、大々的に広まっていないことからも、これらの対策が抑止力になっているのは間違いなさそうです。

旧パッケージの偽バンドーレン青箱比較

ここ数年でクラリネットを始めた方だと、このタイプの青箱に馴染みのない方も多いかもしれませんね。

個包装がなく、リードケースがそのまま入っている状態だったので、今よりも小さめの箱です。

この事件の時、並行輸入をしている知り合いも、大量の偽リードを掴まされました。

これが、当時話のネタにともらった、偽物バンドーレンの青箱です。

バンドーレンの偽物リードと本物のち外

どちらかが偽物です。

ぱっと見、どこが違うのか分かりませんね。

普段から見慣れているはずのバンドーレンのロゴでさえ、正しいものがどんなものか、自信が持てなくなります。

では具体的にどこが違うのか、箱を一周させて見ていきましょう。

表面のロゴ

偽リードを見分ける大きな違いの一つに、ロゴの違いがあります。

Vandorenの”d”に注目してみてください。

バンドーレンの偽物リードと本物のち外

どちらが本物かわかりますか?

バンドーレンのロゴは知っているし、毎日見ているけど、ちょっと記憶があいまいですよね。

これ、正解は右側が本物、左側が偽物です。

赤マルの部分、左の偽物の”d”の文字が丸くなっているのに対し、正規品は角張っているのが特徴です。

表面のベル

これはじっくり見比べないとわからないレベルですが、こちらも偽物を見抜ける特徴です。

バンドーレンの偽物リードと本物のち外

赤丸のベルの部分、左側の偽物の方が歪んでいるのがわかりますか?

クラリネットのイラスト全体も若干滲んでいて、細かいディテールまで鮮明に描かれている右側が本物です。

側面

箱の側面にも、違いがいくつか見られます。

バンドーレンの偽物リードと本物のち外

1.イラストの歪み

表面と同じく、クラリネットのイラスト、特にベルの部分が歪んでいるのがわかります。

2.一周する線の太さ

正面の画像でもそうですが、箱を一周しているシルバーのライン、この太さが違います。

公式発表にはありませんでしたが、右側の本物の方が若干細くなっています。

3.フォント

クラリネットを表す”CLAR”のフォントも、偽物は太くなっています。

その右側の”Si”の”i”の長さと点の位置も微妙に違います。

4.フォント

リードの硬さを表す3の文字が、こちらも偽物の方が太く表記されています。

3の隣にある1/2のフォントも本物とは違っています。

偽物は3が太く1/2が細い

本物は3が細く1/2が太い

真逆になっているのがわかります。

裏面

表面にはクラリネットのイラストが描かれていましたが、裏面には、リードが描かれています。

バンドーレンの偽物リードと本物のち外

1.リードのイラスト

右側のイラストの方が、若干黒っぽいのがお分かりになりますか。

一方、左側は真っ白なリードのイラストです。

今回も正規品は右側ですが、正規品の方は画像、偽物の方は、リードの形をした白抜きの上に、偽ロゴを載せただけ。

正規品の方が若干フォントが太くなっています。

2.リード下部の文字の位置

リードのイラストの下部に注目してみてください。

フォントがセンターから大きく右にズレているのがわかります。

3.バーコード

フォントの大きさ、太さが大きく違います。

4.フォント

“MADE IN FRANCE”のフォントも、偽物は細くなっています。

リードケースの違い

バンドーレンの偽物リードと本物のち外

プラスチックのリードケースを見ると、”V”のロゴが透かしで入っています。

このロゴは文字の形に、ケースに直接掘られている状態です。

お手元のリードケースを触ると、凹みがわかるかと思います。

偽物のリードには、この凹みがありません。

書いてあるだけです。

偽物リードを見分ける方法

新しいパッケージとなった現在でも、またいつ大量の偽物が出回るか、私達にはわかりません。

そしてそれに気づけず、粗悪品をハズレリードだと思い込まされ、高価なリードを何箱も買わされるハメにならない為にも、以下のことに充分注意してリードを購入しましょう。

 

野中貿易のシール

バンドーレンのリードを購入する際は、輸入を行っている野中貿易のシールの有無を必ず確認して下さい。

バンドーレンの偽物リードと本物のち外

シルバーのシールが目印です。

本物のバンドーレンであれば、箱の上部の角、もしくは下部にこのシールが貼ってあるはずです。

箱をぐるりと一周させて確認しましょう。

ネットショッピングでも偽物が出回っているらしいので、届いてみたら偽物リードで泣き寝入り、といったケースも多くあるそうですが、こればかりは回避できませんね…。

リードを購入する時には、できるだけ楽器屋さんへ出向いて、しっかり箱のチェックをし、当たりリードがたくさん入っている事を祈りつつ、そして、偽物業者の絶滅を願いながら購入しましょう。

偽リードの音色

今回、しまっておいた偽リードの箱を出してきたのですが、残念ながらリード本体は入っていませんでした。

事件当時、偽リードを吹いた記憶では、粗悪品以外の何物でもなかったのを覚えています。

ハッキリ言って演奏できるレベルのものではありません。

経験者の方はすぐに気がつけると思います。

実際に吹いてみると、ロクに鳴らないはずなので、実用性はかなり低いものだと推測されます。

しかし、クラリネットを始めたばかりの初心者は、粗悪品だと気づけず、自分のスキル不足と感じてしまう可能性は否めません。

万一、箱に野中貿易のシールがなく、どのリードもあまりに鳴らないようだったら、残念ですが新しくリードを購入してください。

おそらくその箱に入っているリード全てが、同じクオリティーです。

必ずシールを確認して購入し、普段とは違う違和感を感じたら、しっかりと疑い確認してみましょう。

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