様々なジャンルの引き出しを増やそう
本日は、合奏経験者向けアンサンブルを行いました。
久しぶりに、参加登録して下さっている5人全員が集まれそうだった今回ですが、お仕事の関係でいらっしゃれなくなってしまった方が2名。
結局は、バスクラの講師を含め4名でのアンサンブルとなりました。
お一人は直前にいらっしゃれなくなり、クラリネット五重奏の楽譜を用意していた講師は一瞬青ざめましたが、「4番パートは、入れなくてもいいよー」という「四重奏もしくは五重奏」の楽譜だったことを思い出し、事なきを得ました。
そんなわけで、今日はミーチャム作曲の『アメリカンパトロール』を演奏します。
アメリカンパトロールってどんな曲?
この曲は、先月からバンドアンサンブルで演奏している曲です。
元々、行進曲として書かれた、ピアノ用のこちらの曲。
とはいえ、歩くことが目的ではなく、聴かせるための曲なので、かなり速いテンポで演奏されます。
吹奏楽や管弦楽などでも、演奏の機会はありますし、私は高校時代にマリンバのデュオで弾いたことがあります。
また、グレン・ミラー・オーケストラが演奏したことで、ジャズアレンジも広まりました。
そのジャズバージョンをクラリネット四(五)重奏に編曲したのが、今日演奏する楽譜です。
クラアン初のジャズ!
合奏経験者の方の多くは、ジャズに分類される音楽を演奏したことがあると思いますが、やはり馴染みが薄く、苦手意識があったり、なんだかかっこよく吹けない…という人も多いはず。
今日参加の皆さんも、やはり同じように感じていらっしゃいました。
クラシックよりも「慣れ」の部分が強いように思えるジャズ。
私も専門的に学んだわけではありませんが、ジャズミュージシャン直伝の、ポイントを押さえたアンサンブルにしたいと思います。
さぁ、吹いてみよう
四分の四拍子であれば170という速さが指定されているこの曲ですが、速すぎるテンポというのはカウントしづらいので、二分の二拍子でとっていきます。
そうすれば「170の半分」=「85」で、少し落ち着いたテンポで進んでいくことができます。
(もちろん、音符の長さは半分で数える必要がありますよ)
では、まずいつものように初見で通しましょう。
…が、やはり通りませんね。
原因は「迷い」です。
慣れていない音楽のため、「これでいいのかな…」「隣の人はどんな風に吹いているんだろう…」と、ついつい探ってしまい、消極的な演奏になってしまうのです。
こういう場合は、「間違っていても構わない!」と、堂々と吹くことが大切です。
もしかしたら、それがバシッとはまっていて、皆を引っ張る演奏になるかもしれません。
間違っていたら間違っていたで、「あー、違ってたかー」でいいのです。
どうにか最後まで通ったところで、いつものように、10分ほど個人練習です。
迷いやすいポイント
一通り練習が終わったところで、最初から整理していきます。
いろいろ引っかかりやすいポイントはあるのですが、特に
この八分休符で始まるパターンと
四分休符で始まるパターンの吹き分けで、迷いが生じるようです。
二拍子でとっているので、大差なく感じてしまう場合は、一旦四拍子に戻してみて、冷静に考えてみましょう。
そして、この休符をしっかり「ンッ」と感じることが、演奏に締まりを生みます。
なあなあにならないように、気をつけて吹いて下さい。
核となるリズム
それともう一点、
ジャズにはこのリズムがよく出てくるのですが、このリズムをどう吹くかで、全体の印象が大きく変わります。
クラシックだと「タタンタ」ですが、ジャズだと「ダーダッダッ」。
この「ダッ」をしっかり止められると、これまた締まった演奏になります。
いつもは、舌でペタッと音を止めると怒られてしまいますが、ジャズではとても大切な吹き方だそうです。
吹き分けができるように、練習してみて下さい。
仕上がりは?
最後まで整頓して、「最初よりも自信がついたかなー?」というところで、講師のバスクラも加わり、始めから通してみました。
バスクラが四分音符を刻んでいると、順調に進んでいくのですが、つなぎの部分で休んだりすると、やはり一気に不安になる皆さん。
「テンポキープ」という点では、普段演奏している音楽と何も変わりませんので、自分と周りを信じて、突き進んでいけると、より良い演奏になります。
最後の通しは、最初より格段に良くなりましたが、もっとかっこいい演奏ができると感じましたので、また機会を作って、ビシッと仕上げましょう!