アンサンブル練習の最初に録音する意味と活用法
2023年7月8日、今年7回目の中級者アンサンブル・チームくらげが開催されました。
ここのところ、こちらのクラスで使っている部屋は、アンサンブル開始の1時間前から入ることができるのですが、今回は皆さん開始時間よりも少しずつ早めにいらして、思い思いに個人練習されていました。
せっかくの練習場所、活用していただけてなによりです。
今日は、発表会参加メンバーが全員揃いましたので、B♭クラリネット4名・バスクラリネット1名の計5名で演奏していきます。
今回も演奏曲は、植松伸夫作曲『ファイナルファンタジー・メインテーマ』と、鈴木英史作曲『フォスターラプソディー』です。
もっと「一緒に演奏」しよう
前回アンサンブルクラスから2週間。
まずは通しから行いましたが、このメンバーが揃うのは久しぶりということもあり、まだまだ「ただ同時に同じ曲を吹いている」感が抜けていません。
他のパートが聞こえていないわけではないと思いますが、それぞれが思い思いに吹いているように聞こえてきて、「一緒に曲を作ろうとしている」「アンサンブルしている」という印象が薄い演奏になってしまっています。
これは、各自が自分のパートに一生懸命になってしまっているのが、一番の原因です。
もちろん、楽譜通り正確に吹くことは常に求められていますが、だからと言って、それだけに執心してしまってはアンサンブルとしてはもったいない仕上がりとなります。
今日も含め、「みんなで1つの曲を作り上げる」という意識を強く持って演奏していきましょう。
アンサンブル練習の最初に録音する意味と活用法
いよいよ次の発表会までに集まれるのも、今日を含めてあと2回ですので、今回からこちらのクラスでも通しの際に録音をすることにしました。
「録音をする」というのは、当然録ることが目的なのではなく、その録音を活用することに多いな意味があります。
しっかり聴いて、それを自分自身の練習や、次の合わせに反映させていきましょう。
大抵の場合、練習してきた最後に録音をすることが多いと思いますが、今日は最初と最後の通しの時に録音をしてみました。
今回、最初に録った目的は、
- 前回の合わせから間が空いた時、どのような演奏になるのか
- 練習をしたあと、最初の通しとどのような変化があるのか
を確認するためです。
今回は特に、発表会前最後のクラスから発表会本番までが約1ヶ月空きます。
もしかしたら、その間に自主練習をされるかもしれませんが、「よし、仕上げたぞ」と思ったあとに時間が経つと、どこが不安になってしまうのか、安定している箇所はどこかなどを、今のうちに知っておくことで、ここから本番までの2ヶ月ちょっとの練習が有意義なものに変わります。
また、最初と最後の通しの録音を聴き比べることで、練習をしたことをその場でどれくらい出せるものなのか(出せないものなのか)を知ることができます。
普段の練習でもそうですが、「できたと思ったのにできてなかった」「できてない気がしたけど意外と吹けてた」ということはよくあることで、それを客観的に知るには、やはり録音を確認するのが一番です。
さらに、聴き比べることにより、「こういう練習をすると、こんな風に変化する」と実感することもできます。
これは、より効果的な練習方法を探すことにも役立ちますので、ある程度形になってきてからの練習時は、最初と最後に録音をするようにしていきましょう。
より音楽的な仕上げに向けて
今日のアンサンブルクラスの中で、だいぶお互いを探る感じも減り、それに伴って曲に合ったテンポで演奏できるようになってきましたね。
2曲とも15秒ほど縮まりましたので、これはなかなかの変化だと思います。
一緒にアンサンブルすることができれば、このような点にも違いが生まれてきます。
1回目の録音と2回目の録音を何度も聴き比べて、注意点を見つけ出し、個人練習や自主練習に反映させてみて下さい。
いよいよ次のクラスが本番前最後。
より音楽的に向上するために時間を使えるよう、良い練習をしておいて下さいね。