慣れない拍子でもしっかり初見演奏するためには
2022年2月19日、今年2回目の中級者アンサンブルが開催されました。
先月開催のアンサンブル発表会での演奏も無事に終わりましたので、また新しい曲に挑戦していきましょう。
中級者アンサンブルは、人数が揃っていることが多いので、今回からはE♭クラリネット・B♭クラリネット5名・アルトクラリネット・バスクラリネットの新編成で頑張っていきます。
特殊管が充実してきて嬉しいですね。
今月からは、福田洋介作曲『うるわしき夢』を合わせていきます。
特殊管が入るアンサンブル
今回から演奏する曲は、五重奏から八重奏まで、好きな編成が選べるようになっています。
今までと、中級者アンサンブルの参加人数はあまり変わりませんが、これまで演奏してきた曲はクラリネット五重奏として書かれた曲が多く、ところどころパートを重ねてアンサンブルしていました。
これは、編成が大きくなればなるほど、E♭クラリネットやアルトクラリネット、バスクラリネット・コントラバスクラリネットなど、「特殊管」と呼ばれる、普段私達が吹いているB♭クラリネットとは違う楽器が必要になってくるため、六重奏以上の編成の楽譜を演奏することが難しかったためです。
しかし今回、アルトクラリネットを貸して下さる方がいらっしゃったこと、バスクラリネットを買われた参加者がいらっしゃること、E♭クラリネットをお持ちの方が復帰されたこと、が重なり、ついに特殊管が3種類入ったアンサンブルに挑戦できることになりました。
もちろん、「特殊」と名前がついているとはいえ、ベースはクラリネットなので、音色が全く違うようなことはありませんが、そうは言ってもE♭クラリネット・アルトクラリネット・バスクラリネットならではの独特の響きというものがありますので、「アンサンブルの音域が広がる」というだけではない、豊かでカラフルなサウンドが期待できます。
今回の曲を八重奏として演奏するには、コントラバスクラリネットという、かなり大きい楽器が必要になるので、今回は七重奏で頑張っていきます。
今までとは一味違うクラリネットアンサンブル、楽しんでいきましょう。
慣れない拍子でもしっかり初見演奏するためには
さて、今日から新曲が始まるということで、まずは初見演奏からです。
今回、クラリネットアンサンブルの3クラス(初級・中級・上級)は、いずれもあらかじめ楽譜をお渡しすることなく、全てのクラスで初見に挑戦していただくことにしました。
中級者アンサンブルが取り組む『うるわしき夢』は、8分の6拍子・8分の3拍子・4分の2拍子が出てきます。
テンポは大きく変化せず、ずっとゆったりと進んでいくのですが、ここで意外にネックになるのが8分の6拍子です。
ある程度慣れてくれば、ゆっくりとしたテンポでも、2拍子として捉えられるようになってきますが、初見からしばらくは「6」で数えていくことになると思います。
これが曲者。
「1・2・3・4・5・6」で数えるにしても、「1・2・3・2・2・3」と数えるにしても(お勧めはこちらです!)、思っているより進みが遅いので、「こんなに休みが長いはずないような気がする…」と長めの休符が待てなかったり、数拍の休符後に入るタイミングが掴めなかったりしてしまうことが起きるのです。
そうすると、正しい演奏や復帰すればいい場所がまだわからない初見の時には、どこを吹いているかわからなくなってしまい、戻ってくることができなくなってしまいます。
いわゆる「落ちる」という状況ですね。
初見で落ちてしまうと、他の人達に比べて1回分演奏の機会を失うことになりますので、何がなんでも食らいついていきたいところ。
そのためには、指を折ってでも楽譜に書いてある休符を正しく捉えるようにしましょう。
私は、心の中で数えつつ、小さく指揮をしながら指を折って(この曲であれば三角を描きます)、楽譜からは絶対に目を離さないようにしています。
もちろん、本番でそんなことをしたら、他のメンバーもお客さんもびっくりですが、初見もしくは練習を初めて間もない時には、いなくなってしまうより、そうやって数えてでも正しく自分の音を演奏することの方が、よほど大切です。
カウントとテンポをキープすることに、まずは集中することが、第一優先ですので、周囲の人の迷惑にならないレベルであれば、指を折ることもやっていきましょう。
8分の〇拍子に慣れていこう
やはり、特殊管が3種入ったアンサンブルは、音に厚みが出て、おもしろいですね。
曲については、7パートがそれぞれ違う動きをしていることも多く、初見の時には不安全開な皆様でしたが、最後の通しはかなりすっきりして、少し曲の作りが見えてきました。
とはいえ、まだまだ慣れないリズムや動きも多いと思いますので、各自練習をしておいていただけたらと思います。
今回もスコアをお渡ししていますので、スコアを見ながら音源を聴いたり、自分のパートを吹いてみたり、個々のパートの練習にプラスして、全体像も掴むようにしておいて下さいね。
来月も楽しみにしています。