以前取り組んだ曲に再度挑戦する大きな意味
本日は、上級者アンサンブルが行われました。
今回は、元々お休みの予定の方が1名いらっしゃったのですが、先月同様発表会には出演されない方がいらして下さることになっており、講師が演奏に参加しなくても全パート揃う予定でした。
しかし、直前にパタパタっとお休みの連絡が。
なんとB♭クラリネット2名とバスクラリネット1名の計3名のご参加となってしまいました。
それでも、通常通り発表会での演奏曲に取り組む予定でしたが、「あれ、よくよく考えたら、発表会に出られる方って今日2人じゃん…」ということで、できることに限りがありそうだったので、今日は気分転換を兼ねて初見大会をすることにしました。
本日の演奏曲は、『歌劇「魔笛」より4つのアリア』、『シング・シング・シング』、『キャラバンの到着』の3曲です。
初見で好みの曲を見つけよう
以前は、このように「発表会のための選曲ではない初見演奏」という機会があったのですが、ここのところはできていませんでした。
初見は、やればやっただけできるようになる技術なので、新しい曲を始める時以外にも、できれば取り組んでおきたいものです。
また最近は、皆さんのご希望で曲を決めていますが、今回の初見曲は講師が持っている楽譜をお持ちしたので、「あ、興味なかったけど、この曲結構いいな」というものもあったと思います。
そのようにして、新しい曲に出会うことも大切な経験なので、これからも折を見て初見大会をやっていけたらいいですね。
以前取り組んだ曲に再度挑戦する大きな意味
今回演奏した『キャラバンの到着』は、次回のさらに次の発表会での演奏予定曲なのですが、実は過去の発表会(2019年の第4回)で、上級者アンサンブルの前身「合奏経験者アンサンブル」として演奏した曲です。
本日いらして下さった3名のうち2名は、その時にも演奏されていますし(バスクラリネットを吹いて下さっている方は、当時はB♭クラリネットでご参加)、今日お休みの方の中でも2名は演奏済みの楽曲になります。
とはいえ、4年も前の話な上、その頃はアンサンブル自体がなかなかに手探り状態で必死だったため、全員うろ覚え状態。(講師も含め)
過去曲とは言っても、ほぼ初見の心持ちでの演奏となりました。
当時の記憶としては、「とにかく難解」。
出だしから♯が6つもついていますし、転調はコロコロ、臨時記号祭り。
バスクラリネットを吹いていた私は少なくとも、音を追うのに必死だった気がします。
ところが今日吹いてみて思ったのは「以前よりも理解できるかも…!」ということ。
今回はさーっと吹いただけなので、理解と言っても表面的なものではありますが、これが前に吹いた曲を改めて練習する大きな意味ですね。
音に追われ、曲に追われ、の中仕上げた曲を、時間を置いてから再び吹くことで、その時には見えなかったものが見えてきます。
過去の経験はもちろん無駄にならず、より深い演奏ができるというわけです。
初めての参加の方がいたとしても、曲の理解ができる方達が周囲にいれば、音楽は整然として、組み立てやすくなっていきますので、前に曲を作った時よりもいろんなことに気を回せて、完成度は確実に上がります。
「この曲、しんどすぎてもうやりたくない!」と思った曲でも、数年後には違う角度から見ることができる可能性がありますので、チャンスがあればぜひもう一度取り組んでみましょう。
自分の技術が当時より上がっていることも、きっと感じることができますよ。
初見でもいい演奏を目指そう
久々の初見は楽しかったですね。
初見の時でもただ音を追いかけるだけではなく、楽譜に書いてあること(強弱・アーティキュレーションなど)を1つでも多くやる、という目標を掲げると、曲の仕上がり度も増して、やりがいも達成感も生まれます。
その分、難易度は上がりますが、それすら楽しめるようになると、どんどんクラリネットが上手になっていきますので、演奏がもっともっとおもしろくなりますね。
「初めて見た楽譜の音をひたすら追っていく」の一歩も二歩も先の初見を目指していきましょう。
来月は、また発表会での演奏曲をやりますので、そちらもおさらいしておいて下さいね。