パートごとに違う動きの中で合うポイントを押さえる大切さ
2020年9月26日、今年5回目の中級者アンサンブルが開催されました。
今回もお休みの方がいらっしゃいましたが、普段個人レッスンに通われている生徒さんが「生まれて初めてアンサンブルをしてみたい!」と体験にいらして下さったので、E♭クラリネット1名・B♭クラリネット5名と、講師のバスクラリネットで、合わせて7名での演奏となりました。
演奏曲は、福田洋介作曲『さくらのうた~FIVE』です。
各パートのリズムの整理をする
今回で、この『さくらのうた~FIVE』の演奏も3回目。
だいぶ慣れてきたのではないかと思います。
先月は前半を重点的にやったので、今回は曲の真ん中の転調したところから開始しました。
がしかし、転調して様子が見えなくなっていることに加え、各パートが何をやっているのかさっぱりわかりません。
そんな時は、必ず分解してみましょう。
アンサンブル譜には大抵の場合、スコアがついています。
そのスコアを見て、どのパートとどのパートが同じ動きをしているのか、違う動きをしていたとしても、どの拍で一緒になるのか、などをしっかり読み取りましょう。
特に、各自違う動きの中で、はまる拍を押さえるというのは、曲の精度が見違えます。
押さえるべきポイント
それでは、実際に楽譜を見て、押さえるべき部分を確認していきましょう。
こちらの譜例でご説明します。
まずは、拍にはまる音は、必ず意識しましょう。
この譜例の場合、8分の6拍子ですので、2拍子を意識します。
この部分に関しては、タイなどもないので、全パートしっかりタイミングを揃えて下さい。
そして、パッと見た感じ3パートと2パートで、リズムが分かれているように見えますが、実はそれだけではありません。
この、青で囲った音符(6拍子の3と6に当たる音)も、実は全員一緒に動いていますので、しっかり意識しましょう。
この音符がピタッと揃うと、途端にすっきりします。
8分の6拍子は、大きな2拍子で取るので、リズムもかたまりで見てしまいがちですが(それはとても大切なことなのですが)、その中でも他のパートと合うポイントを見つけることにより、演奏が整理されます。
自分のパート以外にも目を向けよう
これは、先程もお話したように、スコアで見るからこそわかることです。
もちろん、アンサンブルしている中で、耳を使って把握していってもいいのですが、時間がかかってしまいますので、スコアをうまく活用するといいですね。
今回は、わかりやすい譜例を使ってご説明しましたが、もっとそれぞれが複雑な動きをしている中で、全パートのタイミングが一音だけ揃う時などもあります。
他のパートにも目を向けて、ピシッと揃った演奏を目指していきましょう。