クラリネットで曲を美しく吹くってなんだろう
2023年5月29日、今年5回目の初級者アンサンブルが行われました。
今日から新曲が加わるのですが、あいにくお一人お休みのご連絡が入り、B♭クラリネット2名での初見となってしまいました。(通しの時だけ講師も参加)
元々の人数が少ないと、こういう時にさらに寂しくなってしまうので、もう少しご参加者が増えるといいですね。
今日からの演奏曲は、引き続きS.ジョプリン作曲『エンターテイナー』と、新曲のE.サティ作曲『ジムノペディ第1番』です。
新曲を選んだ理由
クラスによっては、ご参加の皆さんで曲を決めていただいているのですが、今回の初級者アンサンブルに関しては、「今やることで、より勉強になるもの」という基準で、ご希望も考慮しながら講師が選びました。
今までのアンサンブルでは、まず楽譜通り吹いて、慣れてきたら周りに気を配って、ずれないように気をつけながら、できれば音楽的にも吹けたらより良い、といった感じで進めてきました。
もちろん、それはとても大切なことなのですが、せっかくなので、もう一歩踏み込んだアンサンブルにできたらいいですよね。
そこで、今回は『ジムノペディ第1番』を選んだわけですが、この曲に関しては「美しく演奏する」「美しく聴かせる」ことを考えながら練習を重ねられると、皆さんの演奏の幅が広がるのではないか、と考えていますので、お一人ずつがそのテーマを頭の片隅に置きながら、取り組んでいただきたいと思います。
クラリネットで曲を美しく吹くってなんだろう
ではその「美しい演奏」ですが。どうしたらいいのでしょうか。
美しいと感じるかどうかは、極めて個人の主観ですので難しいですが、それでも追い求めてみましょう。
- しっかり息を入れる
- 音の出だしがきつくならない
- 指がバタバタしない
- 曲の雰囲気を掴んで、表現する(全員が同じイメージを持つ)
- 縦の線を揃える
- 音程を合わせる
このあたりは、必須ですね。
私が、「音程を気にしてちゃんと吹かない(吹けない)くらいなら、気にせずまず楽器をきちんと鳴らすべき」という考え方なので、あまり音程に関してはお話してきませんでしたが、例えばまるっきり同じクオリティーの演奏をするグループが2つあり、1つは全員が正確な音程、もう1つは気にしてなかったとしたら、気にしていないグループは「なんだかすっきりしなくて気持ちの良くない演奏だな」と感じることでしょう。
それくらい、揃った音程は「美しく聴かせる演奏」に欠かせないものです。
ですので今後は、音程にも気を回していきたいですね。
また、他の項目に関しても、同様に大切です。
普段からやるべきことではありますが、「美しく」という点に重きを置くのであれば、なおさらやらねばなりません。
『ジムノペディ第1番』の楽譜自体は簡単ですので、上記のことがいつでもできるようになるまで、きちんと気をつけながら練習をしていきましょう。
各曲目的を持って練習しよう
『ジムノペディ第1番』は、3拍子の難しさはあるものの、なかなか初回からいい滑り出しでしたね。
とても穏やかで、夢見心地できれいな曲だなと、以前から思っていたのですが、先程調べてみたらなんと「ゆっくりと苦しみをもって」という指示がある曲だそうです。
「さすがサティ…」といった感じですが、今回のこの曲のテーマ「美しく演奏する」「美しく聴かせる」を追求して、みんなで満足のいく演奏を目指していきましょう。
『エンターテイナー』は、前回やった八分音符の吹き方が、とても良くなっていましたので、次は少しずつテンポを上げて、より軽快に吹く練習をしてみて下さいね。
次回は3名(もしくはそれ以上)での演奏を楽しみにしています。