アンサンブルでリズムを正確に吹くことの大切さ
2022年3月14日、今年3回目の初級者アンサンブルが行われました。
使っているスタジオの関係で、前回アンサンブルから2週間しか経っておらず、あっという間すぎて、皆さんなんだか不安げですが、アンサンブルを楽しんでいきましょう。
今回も、お一人お仕事のご都合でいらっしゃれなくなってしまいましたので、B♭クラリネット3名に、通し練習だけ講師が加わって進めていきます。
なかなか全員のご参加が叶わず残念ですが、次回は勢揃いすることを願っています。
今日の演奏曲も、玉置浩二作曲『夏の終わりのハーモニー』です。
歌の曲をクラリネットで演奏する時に注意すること
今回初級者アンサンブルで演奏する曲は、元々歌(デュエット)の曲です。
なるべく、原曲の雰囲気に近く仕上げたいところですが、歌うのと管楽器で演奏するのでは、大きく違う点がありますね。
それは、歌詞があるかないかです。
歌詞があれば、同じ音が続いていても、一つ一つの音が認識できた上で、なめらかに聞こえてきますが、クラリネットで演奏するとなると、タンギングをしなければなりません。
このタンギングが、音と音がプチプチ切れるようなやり方になってしまうと、曲の雰囲気が変わってしまいます。
かと言って、音がつながっているように聞こえてしまうのでは、良くないですね。
音は分かれているけれど、歌詞の流れは損なわない、その絶妙な吹き方がかなり難しいので、メロディーを担当している時は、録音して都度聞こえ方を確認したりして、原曲に近い仕上がりになるように、こつこつ練習していきましょう。
アンサンブルでリズムを正確に吹くことの大切さ
さて、先述の通り、今回演奏している曲の原曲は、デュエットです。
交互に歌って(吹いて)いることもありますが、ハモって同じ動きをしていることが、多々あります。
クラリネット4本で演奏するにあたり、前半は1番と2番、後半は3番と4番に歌のパートを割り振りました。
もちろん普段から、楽譜に書いてある通りにまず演奏する、というのは、当たり前のことなのですが、今回のように同じ動きをしていることが多い場合は、特にリズムを正確に吹くことが必要となってきます。
例えば、リズムを間違えないこともそうですが、八分音符を均等に吹いたり、付点八分休符のあとの十六分音符の食いつきであったり、「動くタイミング」「入るタイミング」ということも、それぞれの感覚で自由にやってしまうと、バラバラとした、まとまりのない演奏に聞こえる原因となります。
また、「ちょっと楽譜とは違うリズムになっちゃってるけど、まぁメロディーの2パートとしては揃ってるからいいでしょ」というわけにもいきません。
それは、伴奏パートとの兼ね合いというものもあるからです。
メロディーと伴奏が一緒に動く、ということもあれば、メロディーが伸ばしている間や休符の時に、あえて伴奏が動いている、なんてこともあります。
そのちょっとしたタイミングがずれれば、テンポ感を失うことにもつながりますし、大切なリズムが見えてこない原因にもなってしまいます。
当たり前と言えば当たり前、でも実はかなり難しいのが「楽譜通りにリズムを吹く」ということなのです。
しっかり楽譜を読み込み、正しいリズムの把握と、それを確実に演奏できる技術力を身につけていきましょう。
自分に合った練習を見つけよう
この曲に取り組み始めてから、まだ2週間ほど。
音が読み切れていないところ、リズムがまだよくわからない箇所、リズムはわかっていても指がついてこない部分、など、それぞれが引っかかっていることがあると思います。
ただやみくもに「練習しよう!」と頑張るのではなく、自分の苦手を克服するための練習はどんなやり方なのかを考えながら、できることを増やしていきましょう。
そのように練習を進めるためには、自分の状態を正しく把握することも必要になりますし、効率の良い上達方法を考えることにもつながります。
自分に合った練習を見つけて、どんどん吹けるようになりましょうね。