最新動画 良かったら観てね

指が速く回らない時の練習方法

10,132PV
楽譜をめくる生徒

先月は学校の試験があってお休みしていたので、少し久しぶりになった大学生のレッスン。

彼女は、おうちで音出しができることもあり、部活に行っていない間も、様々な基礎練習をコツコツと続けていたようです。

その中で、指を速く回すため、運指の練習をしていた時に、どうしてもテンポがこれ以上上げられない…という状況に陥ってしまったそうで、今日はその悩みを一番に解決したい、と言われました。

テンポが上げられなくなった…!

基礎練習や曲の中で細かいフレーズが出てきた時に、どのような練習をしていますか。

私は、付点練習(付点八分音符と十六分音符・十六分音符と付点八分音符)を必ずやります。

先日、お話をする機会があった指導者の方は、「僕は付点練習が嫌いなので、いろいろなアーティキュレーションで練習していますね」とおっしゃっていました。

いずれにせよ、「メトロノームをかけて、指や音をしっかり意識しながら練習する」ということに、変わりはありません。

ゆっくりなテンポから運指練習を始め、できたら1つテンポを上げる…という繰り返しで、「テンポを上げてできなければ、1つ前のテンポに戻して、安定して吹けるようになったら、先へ行く」のが基本ですが、あるテンポまで来ると、先の大学生の悩みのように「前のテンポでは吹けるけれども、このテンポでは全くできない」という速さに到達します。

これがいわゆる『テンポの壁』です。

この壁は越えられるのでしょうか。

テンポの壁を越えるために

一言で言うと「越えられます」。

ただし、少し時間がかかると思って下さい。

ここからは、私が実践している壁の越え方です。

先程、「テンポを上げてできなければ、1つ前のテンポに戻して、安定して吹けるようになったら、先へ行く」とお話しましたが、壁に当たってしまった場合は、思い切ってテンポを落とします。

楽器の持ち方、腕・指の力、姿勢。

余裕を持って吹ける速さで、それらを意識します。

テンポが上がってくると、「とにかく指を回す」ということに集中しがちで、特に指に力が入りやすくなります。

力が入れば当然動きは悪くなるわけで、ゆっくりなテンポを設定し、「力を抜いた状態で動かすこと」を指に覚え込ませることが、この練習の目的です。

覚え込ませるわけなので、1・2回ちょっろっと吹くだけでは駄目です。
1回の練習時間もさることながら、何日かにわたってやった方がいいでしょう。

その間は、一切テンポは上げません。

次のステップへ

無駄のない運指ができていると思えたら、通常のテンポ練習に戻し、速さを上げていきます。

この時にも、もちろん指の力や楽器の持ち方に気を配ることを忘れずに。
ゆっくりで吹いていた時と同じようにできていなければ、意味がありません。

できたらテンポを上げますが、この時の上限は「全くできなかったテンポの1つ前」にしましょう。

その速さで、ひたすら練習をします。
「もう完璧なんだけどなー」と思ったとしても、数日間は続けて下さい。

そこでやっと、できなかったテンポに挑戦します。

「すらすらっと吹ける!」「まだ引っかかるけど、前より吹ける!」であれば、練習の成果が出ています。

「え、何も変わらないんだけど…」ということなら、また1つ前のテンポでの練習に戻してみて、指に力が入っていないか、無駄な動きをしていないかをチェックして下さい。

時間はかかりますが、続ければ必ずできるようになります。

やったらやった分、身につきます

速い指回しにしろ、タンギングにしろ、持って生まれたものがあって、苦労せずにできる人もいます。

一方、「いくら練習しても、どうしてもできない」という人もいます。
しかし、楽器を初めて持った時には想像もできなかったことを、今はやっているはずです。

それは、きちんとした練習を積み重ねたから。

組み立てさえおぼつかず、リードをつけるのに苦労し、曲なんて吹けるのだろうか…と思っていた時より、確実に前に進んだから、今の悩みがあるのです。

「全くできない…」をその都度突破して、いつか「あの時は大変だったー」と言えるよう、地力を鍛えていって下さい。

運指練習は、やればやった分、きちんと成果が出ますよ。

クラリネット無料体験レッスン クラリネット無料体験レッスン
クラリネットの吹き方 基礎練習 運指
合奏 323
基礎練習 154
音楽の知識 68
クラリネット 51
基礎 43
読譜 32
演奏技術 32
吹奏楽・オーケストラ 29
運指 28
リード 22

全652件 1〜4件目を表示中

最新記事一覧
レッスン日誌一覧
アンサンブル一覧
講師ブログ一覧
クラリネットイベント一覧