アンサンブルでメドレー曲を吹く時の練習の仕方
2023年6月10日、今年第6回目の中級者アンサンブル・チームぞうさんが開催されました。
今日は、こちらのクラスとしては、初めての場所での演奏となります。
かなり響く部屋なので、気持ち良く吹きつつ、細かい部分まで合わせる作業をしていきましょう。
本日も、次回発表会ご出演の方が全員ご参加ですので、B♭クラリネット4名(内1名はE♭クラリネット兼任)・バスクラリネット1名の計5名でアンサンブルします。
演奏曲は、福田洋介作曲『さくらのうた~FIVE』と、クラリネット五重奏版『魔女の宅急便メドレー』です。
合わせてる時にしかできないことをやろう
普段からメンバーの皆さんは、自分の得意なところや苦手な箇所の把握、合図を出す役目の方はスムーズな出し方などをしっかり練習して、アンサンブルに臨まれていると思います。
そして、月に1回集まって合わせているわけですが、その際、自分のことに一生懸命になってしまっていないでしょうか。
自分が担当するパートを、楽譜通り演奏することは、アンサンブルする上でとても大切なことです。
しかしそれは、個人練習でも取り組むべきことであり、集まって演奏する時には、みんなで演奏することの意味や、一緒に吹いている時にしかできないことに、もっと注目すべきです。
周囲から聞こえてくる音に対する注意もそうですし、縦の線を合わせたり、合図に合わせて全員で揃って出ることや、みんなにわかりやすい合図の出し方、合図を見て吹き出すことも、実際にアンサンブルをしている時にしか、取り組めないことです。
合わせる時には、「みんなで同時に同じ曲を吹いている」というだけになってしまわず、きちんとアンサンブルをするように気をつけていきましょう。
アンサンブルでメドレー曲を吹く時の練習の仕方
アンサンブルでも吹奏楽でも、メドレーに取り組む機会というのは、多々あると思います。
メドレーというからには、複数曲から成っているわけですので、例えばよくある「急ー緩ー急(速いテンポで始まり、中間部はゆっくり、また最初のテンポかそれ以上の速さになって終わる)」の曲とは、仕上げ方や練習の仕方が異なります。
まずは、1曲1曲の特徴を捉え、各曲をしっかり作り上げることに重点を置きましょう。
一概には言えませんが、似たような速度だったり、同じような雰囲気の曲を延々とつなげて、メドレー曲として作り上げている曲は少なく、テンポも拍子も異なる曲を組み合わせて、聴いている側が変化を楽しめるようになっていることがほとんどです。
その曲ごとの違いを出すためには、徹底して1曲ずつの精度を高めましょう。
メドレーをやるとなるといろいろ気になることもありますが(曲同士のつなぎなど)、細かく気を配った練習で、テンポのぶれもメンバー間でなくしておければ、前の曲からの切り替えも確実にできますので、何を置いてもそれぞれの曲の仕上げが第一優先です。
それが確実にできるようになったら、曲をつなげる練習に入ります。
もちろん通して練習してもいいのですが、各曲のつなぎだけを先に確認して、何回やっても安定した切り替えができるようになってから通した方が、効率よく進めることができます。
曲が変わる前後4~8小節くらい(フレーズに合わせた長さ)を、繰り返し練習するといいですね。
それによって、切り替え方をしっかり掴むこともできますし、合図を出す人もそれを見て入る人も、自信を持って吹くことができるようになります。
各曲の仕上げ→曲のつなぎ→全体としての仕上げ、というように、メドレーは順を追って練習を進めていくようにしましょう。
仕上がりムラのない練習をしよう
こちらのクラスは、早速今月から自主練習に取り組まれるとのこと。
演奏曲数としては2曲ですが、片方が5曲のメドレーですので、今回お伝えしたように「1曲ずつをきちんと仕上げて」となると、それぞれの曲は短くても、練習時間の配分が難しくなると思います。
今回のクラスでもそうでしたが、自信を持って吹かれている曲もあれば、少しふわふわとした演奏となってしまった曲もありました。
「1曲あたり〇分練習しよう」と決めると、元々できている曲はより精度が上がり、気持ちがちょっと引けている曲は、ほんの少しだけ良くなり…という感じで、なかなか差が埋まることがありません。
難しいことではありますが、曲ごとのムラがなくなるような練習を目指しましょう。
自主練習後の7月のクラスを、楽しみにしています。