アンサンブル曲の仕上げで気をつけると良いこと

2023年8月12日、今年第8回目の中級者アンサンブル・チームぞうさんが開催されました。
いよいよ、発表会前最後のクラスのせいか、皆さんに心なしか緊張の色が見えますが、奏者の緊張感はお客様に伝わってしまいますので、なるべくリラックスして、聴いていて楽しい演奏にしましょう。
本日も、次回発表会ご出演の方全員集合にプラスして、短い時間ではありましたが体験参加の方もいらして下さいましたので、B♭クラリネット5名(内1名はE♭クラリネット兼任)・バスクラリネット1名の計6名でアンサンブルします。
演奏曲は、福田洋介作曲『さくらのうた~FIVE』と、クラリネット五重奏版『魔女の宅急便メドレー』です。
アンサンブルでやったらやった分成果が出ること
東京クラリネット教室のアンサンブルクラスは、いずれのクラスも月1回開催されています。
基本的に、全部で6~7回のレッスンを行って発表会を迎える形なのですが、最近ではどのクラスも自主練習を企画されることが増えてきました。
「自主」なので、メンバーの皆さん達のご希望・ご都合に合わせて、やるもやらないもお任せしていますが、こちらのクラスは今回の発表会に向けて、4回の自主練習を予定されているとのこと。(すでに2回終了)
やはり、合わせる回数が多いと、アンサンブルとしてのまとまりが、明らかに増しますね。
少ない合わせでも、当然きちんと仕上げることはできますが、たくさん合わせることで得られる絶対的な安心感というものがあると、演奏に余裕が出てきます。
もちろん、1回の合わせ・練習の内容の濃さも大切ですが、無理のない範囲で、合わせる回数が確保できるようにしていけると良いですね。
アンサンブル曲の仕上げで気をつけると良いこと

今回、「合わせる力」が上がっているチームぞうさんの皆さんですが、とはいえまだ本番に向けてできることはあります。
アンサンブルに限らず、クラリネットを吹いている上で、常々気にしていなければならないのが「縦の線」と「音楽の流れ」ですが、最初の通しを聴いた感じだと、その2点がまだまだ向上できそうな様子。
特に、音楽の流れに関しては、拍子を気にしすぎていたり、周りのパートに気を回しすぎて、滞ってしまっているのが、ありありとわかる状況でした。
流されてしまうのはよくありませんが、流れない音楽は、聴いている人達が苦しく感じてしまいますし、演奏している人達も、「前に行きたいのに行けない」というストレスを感じつつ吹くことになりかねません。
馴染みが薄い拍子や、複合で数えないといけない拍子(8分の〇拍子など)は、数えるのに一生懸命になったり、大きな拍子だけを数えてしまったりで、どうしても流れにくくなります。
鼻歌を歌うような気軽さで、前に進めるようにしていきたいですね。
また、このクラスの縦の線に関しては、曲の出だしであったり、メドレーのテンポチェンジの時に乱れがちでしたので、
- ブレスをみんなで同時にする
- ブレスのスピードを、今から吹くテンポと同じにする
ということに注意して、仕上げていくようにしましょう。
気にかければ、かなり精度が増すはずです。
本番は楽しく演奏しよう

これは本当に、アンサンブルだけでなく、本番に臨む方全員に言えることですが、演奏を心から楽しめれば、自然とまとまりも生まれますし、聴いている人達にもその楽しさが伝わって、「いい演奏だったな」と思ってもらうことができます。
「楽しまなきゃ!」と思ってしまうのは、本末転倒感がありますので、できるだけの練習をして、本番独特の空気も味方につけて、「あとは練習の成果を出すだけだ」と思いながら、曲にしっかり入り込んで演奏できるようにしていきましょう。
発表会での演奏を楽しみにしています。