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「吹く」こと以外の音楽的基礎力を上げよう

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いよいよ、4月も終わりに近づいてきました。
残念ながら、自由に遊びに行くことはできませんが、可能な限り太陽の光をしっかり浴びて、心身ともに健康を保っていきましょう。

さて、前回お話したように、東京クラリネット教室では、既存の生徒さん向けのオンラインレッスンを開始し、おかげさまで好評を博しております。

ただ、今まで教室の備品を使ってレッスンを受けていたため、お手元に楽器がなかったり、自分の楽器があっても、家では音が出せない、という生徒さんもいらっしゃいます。

そんな生徒さんには、クラリネットが吹けない今だからこそできる、音楽の基礎知識レッスンを行っています。

同じように、「クラリネットがない」「楽器があっても音が出せない」という方々は、ある意味、クラリネット演奏の土台を作るチャンスです。
今のうちにしっかり音楽的基礎力を向上させておきましょう。

演奏に向けての知識を増やしておく

今までに部活や楽団、個人練習、レッスンなどで、なんとなくなあなあにしてきたことはないでしょうか。
それらを解消するには、楽器が吹けない今が最適です。

リズム・音の読み取り

どんなリズムが出てきても、パッと吹ける自信はありますか?
加線が多くても、すぐに音が読めますか?

まずはここから、がちっと固めておきましょう。

リズム

リズムは、意外と種類がありません。
もちろん、突き詰めればいろんなものがありますが、よく見かけるパターンというのは、そんなにたくさんないんです。

手元に何か楽譜があれば、積極的に読んでみましょう。
そして、自分の苦手をしっかり見極めて、重点的にインプットする作業をしておくといいですね。

手を叩きながら歌って、そのリズムが拍にどうはまるのかを、今のうちに理解しておきましょう。

また、メトロノームがあったら、様々な速さで八分音符・三連符・十六分音符などを刻む練習をするのも良いですね。
メトロノームは、振り子式・電子・アプリ、なんでも構いません。

メトロノームをかけて、四分音符を1として、手でそれぞれの音符を刻んでみましょう。

速いテンポの十六分音符などは、手で刻むのが無理であれば、歌っても構いません。
その時は、メトロノームと一緒に手拍子をして、拍のあたまを感じるようにして下さい。

いろいろなリズムを正しく演奏できるのは、基本の刻み方が身についてこそ。
ゲーム感覚で、均等に拍がはめられるか、チャレンジしてみましょう。

音の読み取り

また、「ドレミ」に関しても、「どうしても、似たような高さの音を読み間違えちゃう」「加線が多いと、読める気がしない」という方も多いと思います。

そこで、東京クラリネット教室では、今までになかった運指表を作りました!

どんなところが「今までにない」のかと言うと、この運指表の楽譜を使って、音を読む練習ができるようになっています。

楽譜の右下に「おばけ」「カナ」「A」のアイコンがあり、「カナ」だと各音の上に「ドレミ」が、「A」だと「CDE」が表示されます。

そして、ここが画期的。
「おばけ」のアイコンをポチッとすると、その音名表記が消せます

読めたつもりになっていても、意外と「ドレミ」などが書いてあると、そこに頼ってしまっていたりするんですよね。

そこで、「おばけ」アイコンで音名表記を消しておいて、パッと音を選んで読んでみて、「カナ」アイコンを選んで答え合わせをすれば、本当に読めているのか確認することができます。

順番に選ぶと、順番だからわかってしまうので、直感的に(あるいは適当に)音を選ぶと、より良い練習になります。

まとめて練習

リズムも音も読めるようになってきたら、どんな楽譜でもいいので、手を叩きながらドレミで歌ってみましょう。

ゆっくりなテンポでやってみたり、思いきり速くしてみたり、例えば1曲しか楽譜がなくても、練習の仕方はいろいろあります。
ちゃんと読めるようになったのか、確認作業をしておきましょう。

また、五線紙を用意して(お手製でも構いません)、実際に楽譜を書いてみるのも効果的です。
楽譜を写すことを「写譜(しゃふ)」と言いますが、自分の手で楽譜を書くと、より一層理解が深まります。

「ドレミ」と「リズム」両方を意識して、手元の楽譜を書き写してみましょう。

ドイツ音名

ドイツ音名のメモ

クラシックの共通言語・ドイツ音名。
「じゃ、ここB(ベー)吹いてる人出してー」「今日はEs(エス)の音階やりまーす」など、瞬時に反応できてますか?

ドイツ音名の並びがわからなかったり、それが「ドレミ」に置き換えられない人は、今のうちにしっかり覚えておきましょう。

また、クラリネットは移調楽器ですので、吹奏楽やオーケストラで使うドイツ音名と、ソロで使うドイツ音名が異なります。
ある時は「B(ベー)がド」だし、ある時は「C(ツェー)がド」になるのです。

そもそも、吹奏楽・オーケストラ出身者だと、「ピアノのドはC(ツェー)である」ということを知らない方が多くいるので、先程書いた「C(ツェー)がド」の意味がわからない方もいらっしゃるかもしれませんね。

「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」を「B・C・D・Es・F・G・A・B」と考えるのは、合奏でクラリネットを始めて、そこでドイツ音名と出会った方の特徴ですが、「B(ベー)ってドでしょ?」なんてピアニストに言ったら、ほぼ確実に「は???」と思われてしまいます。

本来は「C(ツェー)・D(デー)・E(エー)・F(エフ)・G(ゲー)・A(アー)・H(ハー)」ですので、知識として知っておきましょう。

覚えることが多いので、少し面倒かもしれませんが、私は両方の考え方ができることを「ちょっとお得」と思っています。
なぜなら、フルートやオーボエ、ピアノの人などが、考えもしない知識を持てているからです。

と、散々書いてきましたが、吹奏楽やオーケストラで吹くことが主体の人は、まずは「B・C・D・Es・F・G・A・B」をすらすらと言えるように、言われた音を瞬時に吹ける回路を作っていきましょう。

「ベー」って「B」なの?「B♭」じゃないの?

先程まで書いてあった「ベー」について、疑問に思われた方もいると思うので、補足しておきます。

ドイツ語だと「B」は「ベー」と読みます。
そして、「シ」の音は「H(ハー)」で、「B」は「シ♭」を表します。

一方、英語圏では「B」は「ビー」で、「シ」の音を表しますので、「シ♭」の時は「B♭(ビーフラット)」と書きます。

ドイツ音名を共通言語にしていれば「B」は「シ♭」なのですが、英語を使っている方には「シ」に見えてしまうため、わかりやすいように「B♭」という表記をしています。

ですので、「ベークラリネット」は「B♭クラリネット」と書かれますが、本来の「ベー」は「B」が正解です。

音楽用語(楽語)

楽語の一覧

楽譜に書いてあるイタリア語や英語、ドイツ語・フランス語など「なんか書いてあるなー」と、スルーしたことはありませんか?

「D.S.(ダルセーニョ)」や「Coda」などは、曲の進み方に関わるので、無視するわけにはいきませんが、「dolce」や「sub.」、曲の最初に書いてある「Maestoso」などなどは、気にしなくても吹けてしまいます。

しかし、書いてあるということは、必要だから・やってほしいから書いてあるわけです。
絶対に気にしないといけません。

できれば、音楽用語辞典で調べていただきたいですが、購入するとなるとそれなりにお高いので、インターネットで検索しても大丈夫。
何か書いてあったら、すぐに調べるくせをつけておきましょう。

そして、すかさず楽譜に書き込んでおくといいですね。
さらに、メモ帳やノートなどで、自分なりの楽語辞典や楽語表を作るのもいいかもしれません。

ともかく、書いてあることを放置しないようにして下さいね。

楽器が吹けなくてもできる練習はいろいろある

「練習なんて、クラリネットがなきゃできないよ」と思っていた方々も多いと思いますが、楽器を吹く以外にも、できる練習がいろいろあることが、わかっていただけましたか?

幼少期にピアノなどを始めて、音楽の基礎が身についていれば、お伝えしたような基礎練習は必要ないかもしれませんが、部活などでスタートした方の場合、「今まで乗り越えてはきたけど、実はわかっていないことがあるかも…」という方も多いのではないでしょうか。

クラリネットが思うように吹けない今だから、やれることがあります。

やり方は、あくまでも一例ですので、自分にあった身につけ方で、どんどん基礎力を上げていって下さいね。

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