編成以上の人数でアンサンブルする時の注意点
2022年4月25日、今年4回目の初級者アンサンブルが行われました。
1月の発表会以降、なかなか4名全員が揃わず寂しいなぁと思っていましたが、なんと今回は体験参加の方が2名来て下さったので、初級者アンサンブル初のB♭クラリネット6名でのアンサンブルです。
絶対的に音の厚みが増しますので、楽しみですね。
いつもと同じ部屋で少し手狭なので、ちょっと椅子の置き方などを工夫して、距離を取れるようにセッティングしてみました。
いろいろな面で勝手が違うかと思いますが、今日も良いアンサンブルにしていきましょう。
今日の演奏曲も、玉置浩二作曲『夏の終わりのハーモニー』です。
簡単そうで難しい「楽譜通り吹くこと」
今回のアンサンブルでは、始まりと同時に「今日は楽譜通り正確に吹くことを目標としましょう」とお伝えしました。
これはとてもシンプルで、当たり前のことなのですが、かなり難しいことでもあります。
特に、「ちょっとしたタイミングがずれてしまいがちな、付点などの細かいリズムを正しく吹く」「アーティキュレーションの、曲に適した表現の読み取り」など、それぞれの感覚や解釈でぶれてしまう部分を、作曲家の意図通りに演奏するというのは、一番と言ってもいいほどの難易度でしょう。
しかし、自由気ままに一人で吹いている時と違って、アンサンブルや合奏では、それができるかどうかが曲の仕上がりを大きく左右します。
普段の練習から、常に「楽譜通り吹くとは」ということを考えて吹くようにしましょう。
編成以上の人数でアンサンブルする時の注意点
今演奏している曲は、「各パート1人のアンサンブルに挑戦してみたい」という参加者の皆さんからのご要望を受け、四重奏にアレンジしてあります。
今回は6名のご参加ですので、当然複数人で演奏するパートが出てきますね。
重なっているパートの方は「やっぱり1人はなんとなく不安だったから、ちょっと心強いかも!」と思える反面、実は独特な難しさというのが生まれます。
吹奏楽などでもそうですが、2人以上で同じパートを吹く際は、他のパートと合わせることと同時に、パート内でぴったりと揃えることも求められるからです。
音の出や切りのタイミング・リズム・音程・吹き方のニュアンスなど、隣で同じことを吹いている人と、まるで1人で吹いているように演奏せねばなりません。
今日のアンサンブルでは、まだ音量バランスを取ることはしませんでしたが、仕上げが近くなれば、1人パートと2人パートで大きく音量差がないように調整することも必要になります。
このように、パートあたりの人数がいれば、1人1パートより少し安心できる部分もありますが、難しさも増し、注意しなければいけない点が増えます。
しかし、さらに気を回した演奏が求められる分、より自身のアンサンブル力の向上も感じられますので、しっかりアンテナを張ってアンサンブルに取り組んでみましょう。
次回はさらに良い演奏を目指そう
初級者アンサンブルの皆さんにとっては、初めての6人でのアンサンブル。
やはり音の厚みがあって、楽しかったですね。
さらに、本日最後の通しでは、「今すぐに本番でも大丈夫かも!?」と思えるくらい、かっこよく、素敵な演奏ができました。
もちろん、もっともっと良い演奏にできますので、今日の感覚を忘れないように練習して、次回はさらに精度が高い、音楽的な仕上がりを目指していきましょう。
原曲をもう一度確認して、曲のイメージも膨らませておいて下さいね。