楽譜にある指示の必然性を考えて演奏する重要さ
本日は、上級者アンサンブルが行われました。
急に冬の入り口のような気候になりましたが、皆さんお変わりなく集まれて、嬉しい限りです。
今回は、1名お休みの方がいらっしゃいましたが、B♭クラリネット5名とバスクラリネット1名の計6名でアンサンブルしていきます。
最近マウスピースとリガチャーを新調された方、なんと楽器を買われた方と、今日は新しい要素もありますので、そういう点でも一段と楽しみですね。
引き続き演奏曲は、A.リード作曲『エル・カミーノ・レアル』です。
前回アンサンブルの確認と練習してきたことの確認
お決まりとなりましたが、まずは前回のアンサンブルでやったことと、それをしっかり表現できるようになっているか、また、今回の目標を各自が明確に持つために、通しから行いました。
いざ通してみると、
- きちんと覚えられていて、かつ、その通りに吹ける部分
- 練習ではできたのに合わせるとできないこと
- すっかり忘れてしまっていたけど、吹きながら思い出すこと
など、いろいろあると思います。
回数を重ねるごとに、一番上の「きちんと覚えられていて、かつ、その通りに吹ける部分」をどんどん増やしていくことが、アンサンブルとしての底上げになりますので、練習の時はただ楽譜通り吹くことだけではなく、みんなで演奏した時にやったことを意識しながら、それを安定して再現できるようにしてきましょう。
楽譜にある指示の必然性を考えて演奏することの重要さ
さて楽譜には、アーティキュレーション、テンポ変化の指示、強弱など、音符以外の情報が多々あります。
中でも「テンポ変化」「強弱」については、「そこにそう書いてあるからやる」から、一段上げて演奏できると、質が向上します。
一段上げるというのは、なぜそこにその指示が書かれているのかを、しっかり掴むということです。
「フォルテって書いてあるから、強く吹く」
「rit.の指示があるから遅くしよう」
ではなく、「なぜそこにフォルテがあるのか」「どうしてrit.する必要があるのか」などまで考えて演奏できると、その前後の演奏も変わってきますし、曲としてのまとまりや流れが変化します。
曲によっては、もちろん「subito(sub.)」で強弱が書かれていることもありますが、それは「subito(sub.)」の必然性があるわけです。
音楽的に深い演奏をするためにも、指示にあること以上の情報をキャッチすることを心がけていきましょう。
曲に慣れてきた今、気にすること
だいぶ曲にも慣れてきて、だんだんと他のパートにも気を回せるようになってきたと思います。
ただ、周りが聞こえるがゆえに、誰ともなく後ろに引っ張られているようなテンポ感で演奏してしまい、みんなで遅くなってしまう、ということも起きるようになってきました。
テンポが遅くなると、指回しは楽になりますが、吹いている時間が長いので、無駄に疲れることにもつながります。
以前からお伝えしていますが、たまにインテンポで練習して、曲全体のテンポの感覚と、遅くなりやすいポイントを掴んでおくようにしましょう。