揃ったアンサンブルをするために必ず気にすること
2022年5月30日、今年5回目の初級者アンサンブルが行われました。
先月、いらして下さった体験の方々が、それぞれご事情があって、継続してのご参加は難しいという話になり、皆さんがっかりされていたところ、急遽今月も体験参加の方がいらっしゃって下さって、「今回は入っていただくぞ!」と、メンバー全員気迫あふれるスタートとなりました。
今月は、以前からのメンバー4名と、体験参加の方を合わせて、B♭クラリネット5名で演奏していきます。
今日の演奏曲も、玉置浩二作曲『夏の終わりのハーモニー』です。
タイトルから浮かぶ情景を表そう
初見の方がいらっしゃったのもありますし、1ヶ月ぶりのアンサンブルとなりますので、まずは一度通すことにしました。
以前よりは、だいぶ個々の演奏が安定してきたと思いますが、他のパートとのアンサンブルという点では、まだまだ向上していけそうに感じました。
また、今はまだ楽譜を追うことに一生懸命になっていて、曲のイメージや音楽的な演奏についてまでは、気が回っていないようです。
今回の曲のタイトルは『夏の終わりのハーモニー』ですね。
そこでやはり、「夏の終わり」というのが、曲を形作るキーワードになってきます。
言葉が持つ雰囲気やニュアンスの捉え方というのは、人それぞれではありますが、とはいえ「夏真っ盛り」と「夏の終わり」という言葉を比べてみた時に、「夏の終わりに」の方に、切なさや、落ち着きを感じる方の方が多いはずです。
その言葉から連想される風景や色合い、明るさ、温度感などを、しっかり頭に浮かべながら、そのイメージに近い音を出すにはどうしたらいいか、ということを考えながらアンサンブルできるように、いつもの練習から心を配り、合わせる時にはそれを表現できるようにしていきましょう。
揃ったアンサンブルをするために必ず気にすること
いつもは、講師が手拍子をして、皆さんはそれを手がかりに演奏していますが、本番には当然手を叩いてくれる人はいません。
そこで、全員が同じテンポ感を、同じようにキープすることが大切になってきます。
一人一人、テンポ感にはくせがあり、速くなっていってしまう人、遅くなってしまう人がいますし、また、リズムや音型によって、速くなりやすいパターン、間延びしやすいパターンというのもあります。
まずは、なるべくメトロノームで練習して、自分の演奏のくせを掴むようにしましょう。
そしてその時に、必ず小節のあたま(1拍目)をしっかり押さえる(はめる)ように、心がけて下さい。
今回のアンサンブルでは、
- 講師が小節のあたまだけ手で叩く
- 全ての拍を手で叩く
- もう一度、小節のあたまだけ手で叩く
- 全く手拍子なし
を主な流れとして、記号ごとに練習を進めていきましたが、最初に小節のあたまだけ叩いた時と、普通にカウントしてから、もう一度小節のあたまだけ叩いた時では、全く違う方々が演奏しているかのように、演奏の縦の線が揃いました。
これは、最初の練習の時には、カウントがまちまちだったのに加え、各小節の1拍目をそこまで気にできていなかったのが、全ての拍を提示されることでテンポが安定し、その後小節のあたまを揃えよう、という意識がきちんと持てた、という表れです。
こうなれば、全く手拍子のない状態でも、ずれることなく、なかなか感動するレベルにまで揃った演奏ができたりもしましたので、それがいつでもできるように、個人個人が練習を重ねておいていただけたらと思います。
録音を練習に活かそう
今回は、初めての試みで、クラスの最初の方で録音→確認→練習→最後に録音、という形を取ってみました。
今は、録音してその場で確認することができるので、本当に便利ですね。
もちろん確認だけでなく、気になった箇所を修正・練習して、どんどん自分の演奏に活かしていくことが大切です。
その時には、練習後に再度録音するようにして、成果の確認もするようにしましょう。
今日の最後の通しでは、「これくらい発表会でできたら素敵ですね!」という演奏ができました。
まだまだ時間はありますので、今日の演奏をいい意味での最低ラインにして、もっともっと素晴らしい演奏を目指していって下さいね。