指示通りのテンポで演奏するべき理由
本日は、上級者アンサンブルが行われました。
発表会へのご参加は5名の予定ですが、お一人ご都合がつかなかったので、今日は、B♭クラリネット3名・バスクラリネット1名の計4名に、通し練習の時だけ講師が加わって進めていきます。
今日も、演奏曲は『メリーウィドウセレクション』です。
音楽が流れていかない理由とは
前回、こちらのクラスでも最後の通しを録音し、皆さんに確認していただきましたが、「思っているよりももっさりしている」とおっしゃっていた方がいたように、少し後ろ向きの演奏となっていました。
前に流れていかない演奏には、
- 自分の中にあるテンポが遅い
- 周りを聴いている(聴きすぎている)
- 不安感がある
などの理由があります。
これらは、いずれも無意識下にあるものなので、録音などで確認してみて初めて「こんな感じで演奏しているんだ…」と気づけるものとなります。
「意図していない落ち着きある演奏」は、失速しているように聞こえ、その曲が持つ本来の良さを引き出せないことになります。
無意識でなってしまうものは、意識して修正する必要がありますので、しっかりと演奏をコントロールできるように、練習を重ねていきましょう。
指示通りのテンポで演奏するべき理由
後ろ向きな演奏になっていることもそうなのですが、メドレーの中の速い曲は、元々のテンポ指示(インテンポ)よりも遅い設定で演奏されているので、どうも乗り切れていないように感じる部分が多々あります。
これは「指が回らないかも」「揃わないかも」などの心配から、「安全な、遅いテンポにしておこう」と守りに入っている結果なのですが、遅くなればその分長い時間演奏することになり、しんどさにもつながってしまいます。
また、「なぜテンポの指示がされているのか」と考えてみれば、やはりその曲が一番映える速さが設定されているわけですので、極力指示通りのテンポを目指すことが必要です。
もちろん「いや、これは絶対無理でしょー!」というようなテンポ指示がされている曲もありますので、そこは臨機応変に、崩壊しない速度での演奏を優先すべきですが、早々に諦めることなく、テンポを上げていく練習をするようにしましょう。
インテンポで吹けばかっこいい仕上がりに
今回も最後の通し練習を録音してみましたが、速い部分のインテンポを意識したことにより、全体としてメリハリのある、生き生きとした演奏になり、格段にかっこよくなりました。
演奏時間も、前回より15秒ほど縮まり、その分疲労度も軽減されたはずです。
ともすると、元のテンポに戻ってしまいがちですので、「速い曲を速く吹くイメージ」をしっかり持って、練習するようにしましょう。