基礎練習は曲に繋がるという意識を持とう
2020年8月31日、今年4回目の初級者アンサンブルが行われました。
前回に引き続き、1名お休みで寂しかったですが、先月アンサンブル体験にいらして下さった生徒さんが、無事に加わって下さることになり、講師含め4名でのアンサンブルになりました。
今日も楽しく演奏しつつ、質の高い演奏を目指していきましょう。
演奏曲目
- 星に願いを
- 小さな世界
ロングトーンを「なんとなく」にしない
まずは、いつものように、全員でロングトーンから。
前回は、ピタッと音程が合う音もありましたが、今日は3人分の音が聞こえるロングトーンでしたね。
もちろん常に音程が合うに越したことはないのですが、それよりも今回気になったのは「音の出だし」です。
「出だしがずれている」というよりも、「合わせようとしていない」ことが伝わってくる演奏で、音の出は3人バラバラ。
音の出がずれてしまう理由は、いくつかあります。
- ブレスのタイミングが合ってない(各自がバラバラ)
- テンポの感じ方が微妙に違う
- 息が弱く、音の立ち上がりが遅れてしまう
- 出だしを揃える、ということを気にかけてない
などが、主な原因でしょう。
1人で吹いている時もそうですが、ロングトーンというのは、無意識でやろうとすると、いくらでも「なんとなく」できてしまう練習。
ここで、様々なことに気を回せるかどうかは、ロングトーンが有意義な練習になるかの分かれ目になります。
複数人でやる時は、1人でロングトーンする時にない「(いろいろな面で)他の人と合わせる」ということもできなくてはなりません。
あまり多く機会がない「複数人でのロングトーン」ですが、周囲に気を配って、しっかり意味のあるものにしましょう。
基礎練習は曲に繋がる
ロングトーンが終わったら、早速2曲とも通し。
カウントは出だしのみにして通してみましたが、生徒さん達だけで演奏する『星に願いを』は、やはりどうしても後ろに引っ張られたような演奏になってしまいますね。
これは、前回お話したような「お互いに気を配っていること」が一つの理由ですが、今日の演奏については、先程の「音の出だしが揃わないこと」に起因している部分が大きいように感じました。
出だしがバラバラッと入ってしまうと、音が揃った瞬間を「その拍の出だし」と無意識に認識することがあり、音の入りがずれた分、どんどん間延びしてしまうのです。
周囲の音が耳に入っている、という点では、とてもいいことなのですが、演奏がどんどん後ろ向きになるのは、あまり望ましいことではありません。
また、要所要所の出だしがずれている演奏というのは、なんだかごちゃついてしまって、それ以外をいくら上手に吹いたとしても、良さが半減してしまいます。
基礎練習でできていないことは、曲でもできません。
まずは先述の通り「有意義なロングトーン」で、曲の質を上げるための土台作りをしましょう。
良い状態をしっかりインプットする
今回も、最初の通しよりも、細かく見たあとの通しは、確実に良い演奏になっていましたね。
意外と皆さん、自分に厳しくなってしまいがちで、「良い演奏」を感じることは難しいのですが、できたことはできた、と、素直に認めちゃいましょう。
「ここだけはできた!」「今の演奏、この部分が良かったかも」と思うことが、上達・成長に繋がります。
今日の手応えを感じつつ、できなかったところを1つでもなくしていき、さらに質の高い演奏を目指していきましょう。