丁寧な演奏と後ろ向きな演奏を区別して吹こう
2023年6月24日、今年6回目の中級者アンサンブル・チームくらげが開催されました。
久しぶりに、晴れた中のアンサンブルとなりましたね。
日差しはきついものの、梅雨中とは思えないくらいの風の爽やかさなので、今日は演奏しやすそうで良かったです。
次の発表会は、6名での参加予定でしたが、ご都合がつかなくなってしまった方がいらっしゃるため、5名で出演されることになりました。
本日は、出演者のうち1名お休みですので、B♭クラリネット3名・バスクラリネット1名の計4名で演奏していきます。（通しの時だけ講師も参加）
演奏曲は、植松伸夫作曲『ファイナルファンタジー・メインテーマ』と、鈴木英史作曲『フォスターラプソディー』です。
自主練習の計画は早め早めで
先月に引き続き、今回も発表会出演の全員が揃いませんでしたが、今日を抜かすと本番までのアンサンブルクラスはあと2回。
アンサンブルにしろ吹奏楽にしろ、「当日にきちんと演奏できればいい」というわけではなくて、なるべく早い段階で仕上げて、合わせる際にはいかに音楽的に演奏するかに注力していくようにしたいものですが、どうしても全員揃っての練習というのは難しいですね。
そうなると、集まった時には「まず、全員の演奏を合わせるには」が先に立ちますので、ともすると「合わせることで精一杯」という練習になりがちです。
自主練習というのは、字の通りあくまで皆さんの自主性に基づいたものなので、講師があれこれ口を出すことではないですが、「まぁ、まだ日数はあるし、自主練習はもう少し形になってからでもいいか」と先送りすると、「もしかして音楽的な部分まで深掘りするのは難しいのでは…？」というタイミングになってしまう可能性があります。
必要ないのであれば、もちろんわざわざやらなくてもいいのですが、「もっと前にやっておけば良かった！」という事態にならないようにだけ、早めの現状把握に努めましょう。
丁寧な演奏と後ろ向きな演奏を区別して吹こう
今日は、2曲ともトップ（1st）の方がいらっしゃらなかったので、通し練習の際は、講師が代わりに演奏をしました。
この規模のアンサンブルには指揮者がいませんので、曲の最初やテンポの変化がある箇所については、1stもしくは、その部分を吹いている中で一番上のパートを吹いている方が、合図を出すことになります。
今回はそれを講師がやったわけですが、「テンポ提示＝ブレスの速さ」に対して、常に少しずつ後ろに引っ張られたような演奏となってしまいました。
このようなことは、アンサンブルをしていると多々出会うのですが、基本的には、
- 自分の演奏に自信がない
- 丁寧に吹こうとしている
などが理由であることがほとんどです。
自信がないところについては、練習を重ねればある程度は解消されるのでいいのですが、丁寧な演奏と後ろ向きな演奏を混同してしまっている場合は、なかなか修正が難しくなってきます。
特に今回は、「確実に吹こう」という思いが強いように感じました。
確実に吹くことも、丁寧に吹くことも、とても大切ですが、だからと言って曲のテンポに影響してしまっては、本末転倒です。
また、前に進まない演奏というのは、吹いている自分達も苦しく、それによって吹くことに一生懸命になってしまうので、曲を作るという点が置き去りになりがちです。
楽譜に書かれているテンポというのは、その曲が一番良く聞こえる速さです。
「速すぎて、この速度はさすがに無理でしょ…」という時などは、テンポを下げても構いませんが、自分達の都合で後ろ向きな演奏になってしまわないように、普段からテンポキープについて考えながら練習するようにしましょう。
メトロノーム練習をきちんと取り入れよう
全員で同じテンポで演奏するためにも、普段の練習から演奏曲のテンポでメトロノームをかけることは、定期的にやっておかねばなりません。
その時に、「なんだかメトロノームに追われている気がするな…」という練習をしていると、合わせた時にはもっと遅いテンポ設定になってしまいます。
メトロノームが鳴ってから反応するのではなく、ジャストで動けるように、メトロノームが苦手であればなおさら、常に一緒に練習するようにしておきましょう。
今日の最後の通しでは、だいぶ音楽が流れてきましたので、次回アンサンブルまでにしっかり固めておいて下さいね。
