曲中のテンポ変化をスムーズにするための練習のやり方
本日は、上級者アンサンブルが行われました。
前回の発表会前に体験参加された方が、今月から加わって下さることになりましたので、B♭クラリネット4名・バスクラリネット1名の計5名で、7月の発表会に向けて頑張っていきましょう。
演奏曲は、『メリーウィドウセレクション』です。
前回よりも良い状態からスタート
今回も、まずは通して全体像の確認から。
手拍子ありの通しではありましたが、前回最後の通しよりも、すっきりして、曲全体のクオリティーが上がっていると感じました。
どうしても、月1回のアンサンブルでは、どのクラスも「前回最後の良い状態」に戻す作業から入るようになってしまうのですが、今回は戻すどころか、少し前に進んだ状態から始められます。
これは、皆さんがそれぞれの課題を持って、練習に取り組んできて下さったからだと思います。
そこで今日のアンサンブルは、個人練習ではできない「テンポ変化」に重きを置いて練習していきましょう。
曲中のテンポ変化をスムーズにするための練習のやり方
この『メリーウィドウセレクション』は、喜歌劇『メリーウィドウ』で演奏される曲をメドレーにしてありますので、rit.やaccel.などのテンポ変化や曲によって違うテンポ、フェルマータでの一時停止などがあり、ずっと同じように進んでいく曲ではありません。
幸い、拍子は4分の2拍子と8分の6拍子(カウントは2拍子)で変わりませんが、指揮者のいないアンサンブルとしては、難易度高めなテンポの変わり方だと思います。
そのテンポ変化に対応するために、トップ(もしくはそれに準ずるパート)が合図を出すのは当然なのですが、それ以上に大事なことがあります。
それは、あらかじめメンバー内でテンポを共有する作業をしておくことです。
各曲をどれくらいで演奏するのかをまず確認したら、次にやるべきはrit.やaccel.などの確認。
「徐々に変わっていくテンポ」をどうするかも、すり合わせていくことが必要です。
人それぞれ、心地良いと感じるrit.やaccel.のかけ方は違いますし、フェルマータをどれくらい伸ばしたいかも、感覚の問題なので違うでしょう。
その確認作業をせずに、ただ何度も合わせることに終始しても、時間ばかりがかかり、結局どこに着地するのかも見えないままになりますので、通した時に「全員が不安」という状態に、陥りかねません。
各曲、各練習記号ごとなど、テンポの違う部分をバラして練習してから、通し練習に進むようにしましょう。
バランスの取れた演奏を目指して
この5名での演奏は初でしたが、やはり全パートが揃うと、聞こえ方が変わりますね。
抜けていたパートが聞こえるのは当然ですが、それ以上に、他のパートが際立ち、アンサンブルとしての厚みが増すのが不思議なところ。
さらに質の高い演奏にするためには、各パートの役割を考え、バランスがしっかり取れるようにしていきましょう。
そのためには、「ここはフォルテだから」「ピアノだから」だけではなく、「伴奏のフォルテ」「メロディーを担当している時のピアノ」などまで、考えることが大切です。
また、2つのメロディーが同時進行している、なんていうところもあります。
スコアを見ながら音源を聴いて、頭の中を整理しておくといいですね。
かなりかっこよく吹けてきていますので、あと2回のアンサンブルでびしっと作り上げていきましょう。