仕上がり目標は本番ではない!
2月の発表会に向けて、どのクラスにも「自主練習ありきで、月々のレッスンに臨まないようにして下さいね」とお願いしてあります。
自主練習をしていただくのは、もちろんいいことなのですが、「今日やりきれなかったことは、今度自主練でやればいいよね」という考えになってしまうことが、あまりよろしくないからです。
いかに、言われたことへの瞬発力を上げるのか(その場で演奏を変えることができるのか)、ということも、アンサンブルや合奏をしていく上で非常に重要なことですので、その部分をより向上させるためにも、「日を改めて、自主練習で確認していきましょう」ということが前提にならないようにしていただきたいと思います。
また、これはよく部活指導に行った時にも話すことなのですが、例えば12月に本番があったとして、その時に曲が仕上がっていればいいわけではありません。
なるべく早く仕上げ、残りの時間は精度を上げていくことに割くべきなのですが、どうしても「本番に間に合うように練習していこう」と思ってしまいがちです。
本番が近くなった時に、まだ多少の音間違いや、思い通りに吹けない箇所があるのは仕方ありませんが、目標の据え方を間違えてしまうと、本番の演奏が「もっとできたんじゃないだろうか」と思う結果になってしまう可能性があります。
譜読みをいち早く終わらせることはもちろん、形にすることも早い段階でやっていくようにしていきましょう。
クラリネットで良い演奏をするコツは「応用」

先月のアンサンブルでは、『アメイジング・グレイス』を主に練習しましたので、今日は『Caprice for Clarinets』から細かく見ていきましょう。
『Caprice for Clarinets』は、小中学校あたりから吹奏楽をやっている人だと、なんとなく懐かしいような、「速いテンポで始まって、ゆっくりな中間部を経て、また最初と同じテンポ・メロディーが戻ってきて終わる」という作りの曲です。
フレーズも、「4小節+4小節」の8小節が基本で、そのあたりもわかりやすい曲になっています。
そういう曲は、「同じリズム」「同じフレーズ」が出てくる確率も高いのですが(曲によっては形は同じで、転調している場合などもあります)、その「さっき出てきたリズム・フレーズ」を毎回「あ、どうも。初めまして」と吹いてしまうと、大変なことになりますので、注意しましょう。
どういうことかと言うと、「同じことは、同じことだとちゃんと気づき、同じように吹く」ことが必要で、音楽をやっていくには応用が大事なのです。
例えば、練習記号Aで出てきたフレーズは、縦の線を意識しながら力強く吹けたとします。
その後、中間部のあとに練習記号Fで同じメロディーが出てきた時に、Aと同じだと気づけない、もしくは気づいているけど、同じように吹けない、ということでは、その分練習量が増えてしまうわけです。(同じことが4回出てきたら、練習が4倍になる計算になります)
また、「うわ、これ難しい」と一生懸命練習して、克服したリズムがあったとして、音が変わって出てきた時に「散々練習して、理解したやつね」と思えず、「ここにも難しいリズムが!」と取り組むのは、はっきり言って時間がもったいないですね。
さらに、リズムに関しては、音符が休符に変わっている・休符が音符に変わっている、という時でも、「同じリズム認識」ができるようになっていけると、かなりの強みになります。
クラリネットを吹く時は、一度やったことを確実に身につけ、そして、応用していけるようにしていきましょう。
インテンポ目指して練習していこう

『アメイジング・グレイス』は、ゆっくりな曲なので、ほぼ仕上がりのテンポで吹けていますが、『Caprice for Clarinets』の速い部分は、まだあと四分音符で10ほど速さを上げる必要があります。
そこまで細かい音符があるわけではないですが、速さが変わると縦の線を揃えたり、アーティキュレーションや音楽的な切り替えも難しくなりますので、徐々にテンポを上げて練習しておきましょう。
最初にお話したように、テンポも「本番までに上げられればいい」というわけではありませんので、できれば来月までにインテンポにも挑戦してみて下さい。
次回は、もっと細かなところまで作り込んでいけるように、自分のパートは楽譜通りきっちり吹けるようにしておいて下さいね。




















