アンサンブルで強弱をうまくつけるための練習方法
2022年6月18日、今年6回目の中級者アンサンブルが開催されました。
晴れていれば、まだ辛うじて湿度の低い日々ですが、まもなくムシムシ・じめじめの季節がやってきますね。
ストックのリードを始め、いろいろとかびさせないよう、気をつけて過ごしましょう。
さて今日も、中級者アンサンブルは、E♭クラリネット・B♭クラリネット5名・アルトクラリネット・バスクラリネットの計8名で演奏していきます。
演奏曲は、発表会に向けて福田洋介作曲『うるわしき夢』です。
各自、本番までのプランニングをしよう
次の発表会は、前回(1月)から少し間が空くため、アンサンブルクラスもいつもより1回多くあります。
そのため、なんだかまだまだ先な気がしていましたが、あっという間に残りのクラスも、今日を含めあと3回となりました。
このタイミングで
- 自信を持って吹けるところ
- 技術的にまだできないところ
- 音楽的に表現ができないところ
- 出来にブレがあるところ
などを、それぞれがしっかり見直し、本番に向けてどのように練習を積んでいけば良いかを、考えておきましょう。
合わせることができるのは月1回しかありませんので、その合わせがより深いものになるようには、個人の練習やアンサンブルクラスに向けての組み立てが重要になってきます。
アンサンブルで強弱をうまくつけるための練習方法
抑揚のある演奏の方が、吹いていても聴いていても楽しいので、クラリネットを演奏する上で、強弱の対比が大切であることは、たびたびお話してきました。
しかし、
「やろうとしていたのに、大きく(小さく)しきれなかった」
「思ったよりやりすぎてしまった」
「客観的に聞くと、全然差がない」
など、曲中で思ったように強弱がつけられない、ということも、たびたび起こると思います。
そんな場合は、その箇所を繰り返し吹くよりも、練習の仕方を変えてみましょう。
やり方は簡単です。
例えば、1小節目はピアノで吹き始めて、3小節目のフォルテまでクレッシェンドする、というフレーズがあった時、最初から続けて吹くのではなく、まず到達した先のフォルテで吹くべき音(3小節目の音)を吹いてみましょう。
これは、どれくらいの音量にしたいのか、どんなニュアンスのフォルテにしたいのか、目標を明確にするためなので、細かく動いているフレーズなどの時は、そのまま吹くのではなく、小節の最初の音を伸ばして、到達点の確認をします。
その後、「では最初のピアノから、どれくらいのクレッシェンドをすれば、そのフォルテに持っていけるのか」ということを考えるようにすると、ゴールが見えている分、強弱のつけやすさも増しますし、できた時・できなかった時が確認しやすくなります。
クレッシェンドが長い場合などは、小節ごとに音量の設定を確認していくのもいいですね。
ポイントは、音量変化がある場合は、それぞれの出したい音量をはっきりさせておくということです。
そのポイントをしっかり押さえ、自分が演奏している曲に合わせて、練習方法を考えてみて下さいね。
曲のイメージをすり合わせていこう
人数が多いと、曲の解釈も個々で違ってきてしまいやすいのですが、だいぶまとまってきました。
イメージしている細かなシチュエーションが違っても、捉え方の本筋が合っていれば、曲としての仕上がり度合いは増しますので、まずは個人個人がしっかり「どんな曲なのか」「どう吹きたいか」を考え、演奏の中でそのすり合わせ作業をしていくようにしましょう。
実際に「どう思う?」と相談するのも、もちろん有益ですので、アンサンブルが始まる前後や休み時間などに、ちょっとでも話をして、曲全体の捉え方の方向性を揃える作業もしておいて下さいね。