「チューニング」を正しく知ろう
2018年4月23日、今年4回目の未経験者向けアンサンブルが開催されました。
今回は、このアンサンブル初の無料体験の方がいらして下さったので、講師含め4名でのアンサンブルとなりました。
どんな演奏になるのか、ワクワクドキドキです。
今回も「くるみ割り人形」と「別れの曲」を演奏します。
より音楽的に深い演奏を目指しましょう!
演奏曲目
- くるみ割り人形より 行進曲
- 別れの曲
まずはみんなで音出し
以前から、みんなで揃って音出しをすることもありましたが、今日は人数も多いので、気持ちを揃える意味も含めて、最低音からhigh B♭まで、メトロノームをかけてロングトーンをしました。
楽器を出してすぐは、クラリネット自体が室温に馴染んでいないので、しっかり息を入れて、ウォーミングアップしましょう。
自分自身の調子を確認したり、整えたりすることにも役立ちます。
チューニングをしてみよう
クラリネットに充分息を通したあとは、一度掃除。
そして今日はチューニングにも挑戦してみましょう。
しかし、知っているような知らないような『チューニング』という単語に、皆さん「???」という表情です。
では、『チューニング』を正しく理解しましょう。
チューニングって何をするの?
吹奏楽やオーケストラ、アンサンブルグループなどで演奏されている方にはおなじみだと思いますが、複数人で演奏する際には『チューニング』をします。
『チューニング』は、簡単に言うと演奏者全員で音の高さを揃えることです。
と言われても、「音の高さって1つじゃないの?」と思いますよね。
実は音には、高かったり低かったり、幅があります。
「ド」の音を例に考えてみましょう。
「シ」⇔「ド」⇔「ド♯」と音があった時に、それぞれの音の間には「シに近いド」「ド♯に近いド」が無数に存在します。
「シに近いド」は「本来のドに比べて低い」、「ド♯に近いド」は「本来のドに比べて高い」と言われます。
この音の高低を「音程」と言い、音程を演奏者で揃えることが『チューニング』です。
便利な機械・チューナー
音程を揃える時に、よく吹奏楽などではチューニングメーター(チューナー)を用います。
基準になるべき音の高さを決め(大抵の場合は442ヘルツ)、それに対して自分が高いのか低いのかを、測れる機械です。
可視化されますので、音の高低が簡単にわかる半面、チューニングメーターに頼りすぎてしまうと、「耳を使って合わせる」ということをしなくなってしまうので、あくまでガイドとして使用するようにするといいでしょう。
耳を使うとは
2本以上で同じ音を伸ばした時に、同じ音程で吹けていれば、ぴたっと揃い、まるで1人で吹いているかのように聞こえます。
逆に、音がずれていると「ゥワンゥワンゥワン…」という、うなりが聞こえます。
このうなりを「気持ち悪い」と思えるようになることが大切です。
普段から自分達が出している音に耳を傾けることで、合っているのか、うなりが発生しているのか、徐々にわかるようになってきますよ。
また、「出だしはずれているけど、途中で合う」「合っていたのに、段々ずれてしまう」などを聞き分けることもできるようになり、自分の吹き方のクセを知ることができます。
チューニングが合わない時は
クラリネットの特性上、音程が高い時には「樽と上管の間を少し抜く」ことで対処できますが、低い時には「楽器を温める」ことくらいしかできません。
吹奏楽やオーケストラなど、大人数での合奏では、なんとか基準音に合わせるべく頑張るしかありませんが、アンサンブルなど少人数の時には、低い音程の人を基準にすることも1つの手です。
その方が、前述の通り対応がしやすいからです。
どうしてもの時は試してみて下さいね。
普段の吹き方で臨む
チューニングで合わせることが目的になり、いつもと違う吹き方をしてしまっては、全く意味がありません。
普段から、「出だしが強くならない」「まっすぐ伸ばす」などに気をつけて、基礎練習に励みましょう。
ただ、「どうしても低い」「なんか上ずっちゃう(高くなっちゃう)」という悩みを解消するのに、息をしっかり入れるというのは有効です。
音程が低くなってしまう理由として、「息のスピードが遅い」「口がゆるい」などが考えられます。
また、上ずる原因としては、「力をかけて息を出している」「口を締めすぎている」ことが多くあります。
これらは、真逆の状態ですが、息をしっかり入れることで、息・口ともにちょうど良いバランスに落ち着きますので、音が合わないからと言って、小さな音で吹こうとしたり、頑張りすぎたりしないように気をつけましょう。
フレーズや曲の盛り上がりを確認
初めてのチューニングを体験していただいたあとは、いよいよアンサンブルです。
今まで使っていた三重奏の楽譜に、4番パートを新しく作って演奏しました。
やはり、人数が増えると厚みが増すので、おもしろさも何倍にもなりますね。
今日は、それぞれの曲で、決めどころやフレーズを確認したり、伴奏パートだけ吹いたりと、いつにも増して細かな確認ができました。
周囲に気を配れるともっと楽しい!
曲としてはまとまってきましたが、アンサンブルの醍醐味は他の人と合わせること。
他のパートが何をやっているか、それによって自分はどう吹くべきかにまで気を回せると、より一層楽しむことができます。
まずは、自分の担当パートを、余裕を持って演奏できるように、指や音の不安を解消する練習をしておいて下さいね。
体験でいらして下さった生徒さんも、人生初アンサンブルを楽しんでもらえたようです。
来月から、コンスタントにいらしていただけるようなので、もっともっと人数が増える日を楽しみに、次回もみんなで頑張りましょう。
2018年4月23日、今年4回目の未経験者向けアンサンブルが開催されました。
今回は、このアンサンブル初の無料体験の方がいらして下さったので、講師含め4名でのアンサンブルとなりました。
どんな演奏になるのか、ワクワクドキドキです。
今回も「くるみ割り人形」と「別れの曲」を演奏します。
より音楽的に深い演奏を目指しましょう!
演奏曲目
- くるみ割り人形より 行進曲
- 別れの曲
まずはみんなで音出し
以前から、みんなで揃って音出しをすることもありましたが、今日は人数も多いので、気持ちを揃える意味も含めて、最低音からhigh B♭まで、メトロノームをかけてロングトーンをしました。
楽器を出してすぐは、クラリネット自体が室温に馴染んでいないので、しっかり息を入れて、ウォーミングアップしましょう。
自分自身の調子を確認したり、整えたりすることにも役立ちます。
チューニングをしてみよう
クラリネットに充分息を通したあとは、一度掃除。
そして今日はチューニングにも挑戦してみましょう。
しかし、知っているような知らないような『チューニング』という単語に、皆さん「???」という表情です。
では、『チューニング』を正しく理解しましょう。
チューニングって何をするの?
吹奏楽やオーケストラ、アンサンブルグループなどで演奏されている方にはおなじみだと思いますが、複数人で演奏する際には『チューニング』をします。
『チューニング』は、簡単に言うと演奏者全員で音の高さを揃えることです。
と言われても、「音の高さって1つじゃないの?」と思いますよね。
実は音には、高かったり低かったり、幅があります。
「ド」の音を例に考えてみましょう。
「シ」⇔「ド」⇔「ド♯」と音があった時に、それぞれの音の間には「シに近いド」「ド♯に近いド」が無数に存在します。
「シに近いド」は「本来のドに比べて低い」、「ド♯に近いド」は「本来のドに比べて高い」と言われます。
この音の高低を「音程」と言い、音程を演奏者で揃えることが『チューニング』です。
便利な機械・チューナー
音程を揃える時に、よく吹奏楽などではチューニングメーター(チューナー)を用います。
基準になるべき音の高さを決め(大抵の場合は442ヘルツ)、それに対して自分が高いのか低いのかを、測れる機械です。
可視化されますので、音の高低が簡単にわかる半面、チューニングメーターに頼りすぎてしまうと、「耳を使って合わせる」ということをしなくなってしまうので、あくまでガイドとして使用するようにするといいでしょう。
耳を使うとは
2本以上で同じ音を伸ばした時に、同じ音程で吹けていれば、ぴたっと揃い、まるで1人で吹いているかのように聞こえます。
逆に、音がずれていると「ゥワンゥワンゥワン…」という、うなりが聞こえます。
このうなりを「気持ち悪い」と思えるようになることが大切です。
普段から自分達が出している音に耳を傾けることで、合っているのか、うなりが発生しているのか、徐々にわかるようになってきますよ。
また、「出だしはずれているけど、途中で合う」「合っていたのに、段々ずれてしまう」などを聞き分けることもできるようになり、自分の吹き方のクセを知ることができます。
チューニングが合わない時は
クラリネットの特性上、音程が高い時には「樽と上管の間を少し抜く」ことで対処できますが、低い時には「楽器を温める」ことくらいしかできません。
吹奏楽やオーケストラなど、大人数での合奏では、なんとか基準音に合わせるべく頑張るしかありませんが、アンサンブルなど少人数の時には、低い音程の人を基準にすることも1つの手です。
その方が、前述の通り対応がしやすいからです。
どうしてもの時は試してみて下さいね。
普段の吹き方で臨む
チューニングで合わせることが目的になり、いつもと違う吹き方をしてしまっては、全く意味がありません。
普段から、「出だしが強くならない」「まっすぐ伸ばす」などに気をつけて、基礎練習に励みましょう。
ただ、「どうしても低い」「なんか上ずっちゃう(高くなっちゃう)」という悩みを解消するのに、息をしっかり入れるというのは有効です。
音程が低くなってしまう理由として、「息のスピードが遅い」「口がゆるい」などが考えられます。
また、上ずる原因としては、「力をかけて息を出している」「口を締めすぎている」ことが多くあります。
これらは、真逆の状態ですが、息をしっかり入れることで、息・口ともにちょうど良いバランスに落ち着きますので、音が合わないからと言って、小さな音で吹こうとしたり、頑張りすぎたりしないように気をつけましょう。
フレーズや曲の盛り上がりを確認
初めてのチューニングを体験していただいたあとは、いよいよアンサンブルです。
今まで使っていた三重奏の楽譜に、4番パートを新しく作って演奏しました。
やはり、人数が増えると厚みが増すので、おもしろさも何倍にもなりますね。
今日は、それぞれの曲で、決めどころやフレーズを確認したり、伴奏パートだけ吹いたりと、いつにも増して細かな確認ができました。
周囲に気を配れるともっと楽しい!
曲としてはまとまってきましたが、アンサンブルの醍醐味は他の人と合わせること。
他のパートが何をやっているか、それによって自分はどう吹くべきかにまで気を回せると、より一層楽しむことができます。
まずは、自分の担当パートを、余裕を持って演奏できるように、指や音の不安を解消する練習をしておいて下さいね。
体験でいらして下さった生徒さんも、人生初アンサンブルを楽しんでもらえたようです。
来月から、コンスタントにいらしていただけるようなので、もっともっと人数が増える日を楽しみに、次回もみんなで頑張りましょう。