縦の流れと横の流れの切り替えを的確に行おう

2021年12月18日、今年10回目の中級者アンサンブルが開催されました。
今年の2・3月は、こちらのアンサンブルもお休みしていましたが、それ以降は無事に毎月行うことができ、また、新しい参加者も増えて、楽しみながらアンサンブル力を上げることができました。
年明けには、初のアンサンブルのみの発表会を行うことも決まりましたので、練習の成果をしっかり発表しましょうね。
今月はお休みの方がいらっしゃったので、B♭クラリネット6名と講師のバスクラリネット、合わせて7名で演奏していきます。
演奏曲は、発表会で演奏予定の『サンバ・テンペラード』と『千と千尋の神隠しメドレー』の2曲です。
より効果的に聴かせるための曲順を考えよう
1月の発表会に出るアンサンブルクラスは、初級・中級・上級の3クラスですが、2曲演奏するのはこちらの中級者アンサンブルだけです。
「別にどっちの曲が先でもそんなに変わりないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、今回は特に、全く曲調が違いますので、演奏する順が重要になってきます。
しっとり始めて派手に終わるのか、元気のよい曲を先にして落ち着いた終わりにするのか。
聴き映えもそうですし、自分達の気持ちの持っていき方も、大きく変わるわけですので、きちんと考えて決めることが大切です。
講師が決めても良かったのですが、せっかくなので皆さんに投げかけて多数決。
「6人だし、3・3だったら困っちゃいますね~」なんて言いながら決を採ったら、予言大当たりで、半分に割れてしまいました。
そんな場合は、実際に吹いてみましょう。
どちらの組み合わせでもいいので、通してみると具体的に見えてきますよ。
縦の流れと横の流れの切り替えを的確に行おう

一度通した後は、先月始めたばかりの『サンバ・テンペラード』から合わせていきましょう。
この曲は、2分40秒ほどの短い曲ですが、びしっと縦の線が強調された箇所と、横の流れでなめらかに進んでいく箇所とが、目まぐるしく切り替わりながら進んでいきます。
また、場所によっては、メロディーは横の流れ、伴奏は縦の動きという部分もあります。
これが上手に切り替えられれば、もちろん演奏の質は高いものとなりますが、横の流れなのに勇ましく進んでいってしまったり、縦の流れなのにふにゃっとしてしまったりすると、音が正しくても、本来の曲の良さを引き出すことはできなくなってしまいます。
まずは、楽譜をしっかり見て、どのように演奏することが求められているのか、整理をしましょう。
きちんと把握ができたら部分部分に分けて、それぞれどう吹いたらかっこよく、素敵に聞こえるかを、細かく練習していくようにします。
フレーズごとにできるようになったら、つなげてやってみましょう。
特に、流れが変化する際の最初の数音がカギとなりますので、なんとなく、前の流れを引きずってしまうことのないように、丁寧に、かつばしっと切り替えられるように繰り返すことが大切です。
一人で練習していてできないことは、アンサンブルや合奏で表現することはできません。
録音を活用したりして、客観的に聞いても変化・切り替えを感じられるくらいの練習をしておきましょう。
本番の曲順は…?

最初に通して、その後『サンバ・テンペラード』『千と千尋の神隠しメドレー』の順で練習をしてから、最後にもう一度多数決を取ってみたところ、先程と違う結果になりました。
やはり、頭の中のイメージと、実際に演奏してみるとでは、印象が変わりますね。
この2曲自体も、まったく曲の雰囲気が違いますので、前の曲からすぱっと気持ちを切り替えることも大事です。
ぱっとそれぞれの曲の中に入り込めるようにも、練習しておいて下さいね。
今年もご参加ありがとうございました。
来年も楽しくアンサンブルしていきましょう!