押さえるべきクラリネットアンサンブルの要点
2023年12月18日、今年12回目の初級者アンサンブルが行われました。
7名いたメンバーが3名になってしまい、今年の最初の頃からしばらくは少し寂しかったですが、次の発表会に向けて1名戻ってきて下さったので、4名で年末を迎えられて良かったですね。
とはいえ、皆さんお忙しくて、なかなか全員揃わないのが残念なところ。
本日も、お仕事のご都合でお一人お休みになってしまいましたので、B♭クラリネット3名で合わせていきます。(通し演奏の時のみ講師も参加)
演奏曲は、モーツァルト作曲『アヴェ・ヴェルム・コルプス』とF.チャーチル作曲『いつか王子様が』です。
そろそろ仕上げスイッチを入れよう
東京クラリネット教室は、約半年に1回発表会がありますので、譜読み~本番までのアンサンブルクラスの回数は、6・7回です。
今回は、前回発表会後からのクラスは6回。
今日を入れて残り3回ですので、もうすでに折り返しを過ぎていることになります。
以前、他のクラスでもお話しましたが、アンサンブルや合奏など、複数人で演奏する場合、仕上げの目標を本番にしてはいけません。
tokyo-clarinet-school.com
本番に照準を合わせてしまうと、もっと音楽的な仕上げを目指せたかもしれないのに、「とりあえず楽譜通り音を出せた」という状態になりがちだからです。
楽譜に書いてある音を正しく出すのは当たり前で、そこからいかに「自分達の演奏」をするかが大切です。
少なくとも新年からは「仕上げスイッチ」をバシッと入れていきましょう。
押さえるべきクラリネットアンサンブルの要点
クラリネットアンサンブルに限らず、2人以上で合わせる時には
- 自分のパートを責任を持って演奏する
- 出だしのブレスのシンクロ
- テンポの共有(縦の線を合わせる)
- 曲のイメージの共有
- 「一緒に同じ曲を作り上げる」という意識
という点がポイントになってきます。
特に、「自分のパートを責任を持って演奏する」というのは、当たり前のことなので簡単そうに思えますが、書いてある音だけでなく、アーティキュレーションや強弱なども、全てにおいて楽譜通り吹くことが求められますので、もしかしたら楽器演奏上一番難しいことかもしれません。
そうなると、楽譜通りに吹くことばかりに集中してしまい、「出だしのブレスのシンクロ」以下4点の「他の人と合わせる作業」が、どうしても置き去りになります。
結果、ずれても気づけなかったり、音楽を作り上げるところまで至らず、アンサンブルとして惜しい仕上がりになってしまいますので、みんなで合わせる時には、合わせることに集中できるように、しっかり個人練習をしておくようにしましょう。
今回も、例えば出だしがぴたっと揃って出られた時は、その後も気持ち良く吹くことができたと思います。
ちょっとしたことで、演奏していく心持ちも変わっていきますので、少なくとも今回挙げた5点はしっかり押さえて、アンサンブルに臨むようにしていきましょう。
本番へのイメトレをしておこう
今回、最後の通しで初めての録音をしたわけですが、やはり「録音」というプレッシャーがあるだけで、自分の実力を発揮できなかったり、今日やったことが出せなかったり、いろいろとアクシデントがありましたね。
これは、本番にも通じます。
発表会では、場所は練習時よりかなり広く、お客さんもいるわけですし、さらなる緊張もします。
そのような中で、いかにそれまで練習してきたことを出せるか、というのは、イメトレをしておくことでもだいぶ変わってきますので、過去の経験を生かして、本番を想定した練習をしておくようにしておきましょう。
もちろん、安定した技術面を手に入れることも大切です。
うまく時間を使って、練習を重ねておいて下さいね。