小節の最初に来るフレーズ終わりの音の吹き方

2022年11月19日、今年11回目の中級者アンサンブルが開催されました。
年内のアンサンブルも、いよいよ残り2回となりました。
しばらく8人固定でアンサンブルしてきたこちらのクラスですが、皆さんいろいろご事情もあって、次の発表会はもしかしたら6人での出演になるかもしれません。
少し寂しいですが、常に「今のメンバーでできるベストな演奏」を目指して、頑張っていきましょう。
今日は、お一人いらっしゃれなくなってしまったため、B♭クラリネット5名とバスクラリネット1名の計6名で演奏していきます。
演奏曲は引き続き、酒井格作曲『たなばた』です。
長い曲の練習の仕方
今回演奏している『たなばた』は、8分以上の大曲です。
その上、同じことを繰り返している部分が少ないため、練習しないといけないフレーズが多岐にわたります。
そうなると、個人練習でも合わせの時でも、きちんと考えて練習を進めていかないと、時間が足りず、吹き切れない箇所が出てきますので、しっかり計画を立てましょう。
本番に向けての大きな計画もそうですし、次の合わせまでの計画が、もっとも重要になります。
- 合わせまでに何回・何分くらい練習できるのか
- 自分がどう吹けて、どう吹けないのか
- どこが一番できていないのか
- その部分の克服にはどれくらいかかりそうか
など、練習の着眼点は様々あります。
また、進捗によって、柔軟に計画を変更することも大切ですので、「一度決めた計画だから!」と意固地にならないようにして、長い曲でもまんべんなく吹けるようにしていきましょう。
小節の最初に来るフレーズ終わりの音の吹き方

上級者アンサンブルで今演奏している曲もそうなのですが、『たなばた』には、「フレーズの終わりが、小節の最初に来る」という箇所が、いくつか出てきます。

こちらの楽譜であれば、右から2小節目がそうですね。
1拍目のあたまが前のフレーズ、裏拍からは次のフレーズになっています。
このように瞬時の切り換えが必要な時、大抵気持ちが次のフレーズに向かってしまい、あたまの音が弱くなってしまいがちです。
また今回の譜例のように、大きい跳躍があると、ますます先を見てしまい、1拍目のあたまには気が回らなくなってしまいます。
通常、フレーズの終わりというのは、収める方向に持っていくことが多いので、弱くなっていいものです。
しかし、1拍目というのは基本的に強い拍なので、小節の最初にフレーズ終わりが来ているのであれば、びしっと吹き切って、フレーズを締めなければなりません。
きちんと吹き切り、そのパワーで次のフレーズに向かう、ということを、しっかり意識して演奏しましょう。
やったことを確実にできるようにしておこう

今回は、曲の後半を重点的に練習しました。
フレーズの切り換えの話もそうですが、他にもお話した注意点を、きっちりと定着させ、意識せずとも演奏に出せるようにしていくことが必要です。
練習できるペースというのは、人それぞれ違うと思いますが、なるべく早い段階で復習しておくと、身につきやすくなります。
「一度言われたことは、二度と言われない」ことを目標に、個人練習に臨んで下さいね。