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クラリネットで息が鼻に抜けてしまう状態の解決方法

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笑顔で楽譜を指差しながら話をする生徒

すでに梅雨のような日が続いたり、かと思えば爽やかな日になったりして、クラリネット吹きにとってリードの管理が大変な季節がやってきましたね。

気に入って使っているリードの状態が変わってしまうのもそうですし、しばらく吹いてなくて置いてあったリードがかびてしまう、なんてこともありますので、なるべく温度・湿度ともに安定した場所で保管するようにしましょう。

さて、日々クラリネットのレッスンをしていると、いろいろなお悩みの相談を受けますが、多いご相談の1つが「楽器を吹いていると、鼻に息が抜けてしまう」というもの。

私も高校時代になってしまったことがありますが、本当に辛いですよね。

「周囲に、なった経験がある人がいなくて、どうしていいかわからない」ということも、一緒に聞くことが多いので、今回は鼻から息が抜けてしまう原因と、その解決方法について知っていきましょう。

クラリネット演奏で鼻から息が抜ける原因

クラリネットを吹いていて、意図せず鼻から息が抜けてしまう原因は、簡単に言うと力です。

本来は、お腹を使ってたっぷり息を吸い込み、その息が自然に体から出てきて楽器に入るものなので、のどや口というのはただの通過点でしかありませんし、力はどこにも必要ありません。

また、普段「空気を口から出すぞ」と思った時と、「鼻から出してみよう」と思った時では、のどの意識が切り替わってくれるものです。
クラリネットを持っていない時にやってみると、よくわかりますね。

しかし、「音を大きく出さなきゃ!」などの理由で、息をしっかり吹き込もうとした結果、口元で息を出すような形になってしまうと、のどから後頭部にかけて力が入ってしまいます。

その過剰に力をかけた状態で吹き続けていると、切り替えのスイッチが利かなくなってしまい、「口から出そうとしているのに、勝手に鼻からも息が出てしまう」という状態になってしまうのです。

クラリネットで息が鼻に抜けてしまう状態の解決方法

レッスンの始めにロングトーンをする生徒

クラリネットを吹いていて、鼻から息が抜けてしまうのは、本当に苦しくて辛いですし、のども痛くなってしまったりするので、なるべく早くその状態から抜け出したいですよね。

ただ、「今すぐに直したい!!」と焦ってしまうと、ドツボにはまってしまう可能性があるので、絶対にすぐに結果を求めないようにしましょう

「すぐ治りますよ!」と言いたいところではあるのですが、正直鼻から息が抜ける状態の改善は、時間がかかります。

さて、治すにあたって一番大切なのは、「力を入れなくても音が出せる、ということを体に再度覚えさせる」ということです。

クラリネット演奏時に、鼻から息が抜ける症状が進んでしまい、「疲れた時だけなどではなく、クラリネットを吹こうとすると、ずっと鼻抜けしてしまう」という状態になっている場合、体も頭の中も、「クラリネットを吹く=口からも鼻からも息が出る」と思い込んでしまっています。

これを断ちましょう。

部活などで吹き続けていると、なかなか難しい話ではあるのですが、いつものように練習し続けていては、現状から脱却できません。

そこで、まずはクラリネットにそっと息を入れてみましょう。
音は鳴らそうとしなくて大丈夫です。

その時に、ゆったりしたスピードできちんと一度吐き切って、たっぷり吸って、同じスピード感の息をクラリネットに入れます

力が入る原因の一つが、ブレスしたスピードと、音を出そうとした時の息のスピードの差ですので、必ず同じになるように気をつけましょう。

また、吸い込む量も大切です。
最大限吸うことを目指して下さい。

「音を出そう」と思わず、「ゆっくり息を入れよう」と思うことで、口のみから息が出ることが確認できたら、ほんの少しだけ息のスピードを上げて、もう一度ブレスから始めます。

上げてもできたら、もう少し上げる…ということを、少しずつ繰り返すと、「クラリネットを吹く時は、口からだけ息を出す」という、以前は当たり前にやっていたことを、体と脳が思い出し、それが普通になってきます。

ただし、先述の通り、絶対に焦ってはいけません

「できた!じゃ、次。次。次…」と進んでいくことは、運良くできている可能性もあり、根本解決にならないので、ちゃんと時間をかけるようにして下さい

また、この方法でできるようになっても、曲を吹くと元通り、では、せっかくの練習時間がもったいないことになってしまうので、「曲を吹いても変わらないかな」「大きな音で吹こうとしても大丈夫かな」と、都度厳しめのチェックをするようにしましょう。

他にも、普通に吹く時だけでなく、タンギングの時に限って鼻から抜ける、という場合なども、息を弱めたり、舌の動きをゆるやかにして、修正していって下さいね。

すぐには無理でも治すことはできる!

レッスン中に笑顔の生徒

クラリネットを吹いていて、鼻から息が抜けてしまう状態が続いていると、「もうこのまま治らないんじゃないか…」と絶望的な気持ちになることもあるかと思います。

でも、鼻抜けの経験者の私は、そんなことがなかったかのように、今は普通にクラリネットを吹いていますので、悩んでいる皆さんも必ず抜け出せる日がきます。

「何かをせねば!」と思った時に、どこにも力が入らない、という方は少ないと思います。

「鼻から抜ける息をどうにかせねば」「治さねば」と思えば思うほど、体やのどに力が入り、ますますどうしていいかわからなくなる可能性がありますので、今回お伝えした方法で、少しずつ「楽に吹いていた時の自分」を取り戻していって下さい。

また、今鼻から息が抜けるようなことはなくても、「一生懸命吹いていると、鼻の奥が『クッ』『クッ』と鳴ることがあるなぁ」と思っている方は、鼻抜けの予備軍ですので、早い段階で吹き方を見直して、鼻から息が抜けてしまう状態になる前に食い止めましょう。

鼻抜けの予防に努めることと、なってしまったら焦らないことで、クラリネットを楽しく演奏していきましょうね。

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クラリネットの吹き方 ブレス
合奏 326
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クラリネット 51
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