クラリネットが急に鳴りにくくなる些細な原因

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楽譜を見ながら座って演奏する生徒

東京クラリネット教室のレッスンは、生徒さんのご希望でその都度レッスンの内容を変えていますが、「まずロングトーンから見てほしい」という方が、多くいらっしゃいます。

そういう場合は、事細かに、生徒さんの状態をチェックしながら、ロングトーンを聴いているのですが、その際下管だけなんとなく鳴りが悪かったりして、「おや?」と思うことがあります。

これは、クラリネット本体のせいでも、リードのせいでも、もちろんご本人の吹き方のせいでもなく、「ごくごく些細なこと」が原因なのですが、結構見過ごされがちで、「今日はなんか調子悪いなー」などで片づけられてしまいがち。

すぐに修正できることですので、チェックすべきところをきちんと知って、同じことが起きないようにしていきましょう。

普段から自分と楽器の状態を気にしよう

今回お話することは、「楽器の吹き心地がいつもと違う」ことをキャッチし、対応する、というのが一番の目的です。

ということは、「いつもの自分の演奏」「いつもの楽器の状態」を知っていなければいけません。

普段の練習から、自分がどんな演奏をしているのか、しっかり気を配り、また、楽器は定期的に調整に出して、良い状態を維持するようにしましょう。

これからお伝えしていくことは特に、楽器の状態が悪いと当てはまりませんので、気をつけて下さいね。

クラリネットが急に鳴りにくくなる些細な原因

では、本題に入っていきましょう。

クラリネットの練習をしていて、「上管だけ鳴りにくい」「下管だけ音抜けが悪い」など、どちらか偏った状態で吹きにくい場合にチェックすべきは、上管と下管のジョイント部分です。

皆さんご存知のように、クラリネットの上管と下管を組み立てる際は、細心の注意を払わねばなりませんね。
上管のリングを押して、ジョイント部分を持ち上げることもそうですし、上下管がまっすぐになっているかも、気にしなくてはいけません。

上下管がきれいにまっすぐ組み立てられた状態

これが、ずれなく組み立てられた状態です。

この部分がまっすぐになっていないと、上下管のどちらかのみ鳴りにくい、ということが起きてしまいます

上下管のジョイントが左右どちらかにずれている状態

わざと大きめにずらしてみましたが、もしこのような状態になっていて、音が鳴りにくいのであれば、99%このジョイントがずれているせいでしょう。

なお、左の写真のように、上管が向かって左にずれている場合は下管が、右の写真のように上管が右にずれている場合は、上管が鳴りにくくなります。

では、なぜそのようなことが起こるのでしょうか。

この連結により、上下管のリングが同時に動くことは、皆さんご存知かと思います。

上下管の連結によってふさがるカバーホール

下管のリングを下げると、上管のリングも一緒に下がり、赤丸内のトーンホールが2つともぴったりふさがる仕組みになっていますが、先程の連結部のずれがあると、この2つのトーンホールの閉じ方に、ごくごく少しの差が生まれてしまいます

指でぎゅーぎゅーと握るように押さえていれば、そのわずかな閉まり方の差は、別に気にならないのですが、クラリネットを吹く際に、そんなふうに力を入れてはいけないものですよね。

すると、リングが下がることによって、閉まるはずのトーンホールにわずかなすきまができてしまい、「鳴らなくはないけど、いつものようにすっきり鳴っていない」ということが起きてしまうのです。

上下管の連結時に気をつけること

レッスン中にその状態に気づき、生徒さんにお伝えすると、皆さん「きちんと合わせたはずなんですが…」とおっしゃいます。

そして、上管が向かって左にずれていて、下管が鳴りにくくなっている方がほとんどです。

これにはちょっとした落とし穴があるのです。

実は、組み立て時に押さえる上管のリングを下げると、ジョイント部分はほんの少しだけ右斜めに上がります。

上管のリングを押さえた時と押さえてない時のずれの比較

上の写真がリングを押さえていない時、下の写真が押さえている時です。

細く赤い線を入れてみましたが、下の写真ではちょっとだけ溝が右にずれているのがおわかりになりますか。

これが「きちんと合わせたはずなのに…」の原因です。

リングを押さえて持ち上げた状態の時に、下管とまっすぐになっているかを確認して組み立て、手を離したあとにチェックしないと、ジョイントが右斜めに上がっていた分、左にずれてしまう、ということが起きるのです。

上下管の連結が正しい状態と少しずれてしまった状態の比較

上が正しく組み立てた状態、下がジョイントを持ち上げた状態で位置を合わせた時の写真です。

さっきの写真で持ち上がったジョイント部分が右にずれていた分、手を離すと左にずれてしまっていることがよくわかりますね。
きちんと調整されている楽器では、この程度のずれが、吹きにくさにつながります。

必ず、ぴったり合わせて組み立てるように、くせをつけていきましょう

ちなみに私は、一旦組み立てたあとの微調整の「なかなか合わない!」が嫌なので、リングを押さえた状態で、下げた時のずれを考慮して合わせるようにしています。

避けられる不調は避けていこう

笑顔でマウスピースにリードをつける生徒

できればない方がいいことですが、クラリネットを吹いている以上、「いいリードがない」「楽器をしばらく調整に出せてない」などによる調子の悪さというのは、ある程度は避けて通れないことです。

しかし、今回お話した「ジョイントのわずかなずれ」というのは、明らかに避けられますし、もし起きてしまっても、すぐに修正することができます。

「気にしていない」ということだけに起因する不調というのを放置することは、クラリネット演奏にちょっとしたストレスをもたらすことになりますので、「気にする」ことで起きないようにしていきましょう。

もし「上下のジョイントはぴったりなのに、楽器が鳴りにくいなぁ」と思った時は、プロの手による調整が必要な時ですので、その場合はすぐに別の対処をして下さいね。

敏感に楽器の状態を感じ取って、楽しくクラリネットを演奏していきましょう。

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