目指せ!強弱を強い弱いだけに留めない演奏

2023年7月24日、今年7回目の初級者アンサンブルが行われました。
新曲を始めてから、なかなか全員揃わなかった初級者アンサンブルですが、今月は久々にB♭クラリネット3名でのアンサンブルとなりました。
クラスとしては残りあと2回ですが、自主練習の計画もされているようですので、今までつけてきたアンサンブル力を存分に発揮して、本番がより良い演奏になるように、今回も集中して取り組んでいきましょう。
演奏曲は、S.ジョプリン作曲『エンターテイナー』と、E.サティ作曲『ジムノペディ第1番』です。
この3人での演奏に早く慣れよう
先程も書いたように、『ジムノペディ』を演奏し始めてから、発表会出演メンバーが揃うのは初。
これまでは、通しの時は講師が吹いたり、順番に全パートを経験したりと、いろいろなことをやってきました。
毎月クラスに参加できていた方にとっては、『ジムノペディ』はもう3回目のアンサンブルですが、とはいえこのメンバーでの演奏は初めてなわけです。
吹奏楽くらい大きな編成であれば、あまり影響は感じないかもしれませんが、少人数でのアンサンブルだと、一緒に吹く人が変わる、というのは、なかなかの変化です。
ブレスや、曲中のちょっとした間というのも、講師と吹いてきた時とは感じが違うと思いますので、いち早くこの3名での演奏に慣れましょう。
少し大変ですが、みんなで合わせている時には、しっかりアンテナを張って、自分以外の2名に気が回せるといいですね。
目指せ!強弱を強い弱いだけに留めない演奏

『ジムノペディ』と『エンターテイナー』は、拍子もテンポも曲調も違います。
曲にはほとんどの場合強弱がついていますが、ではそんな違う2曲で同じ強弱記号が出てきた時、同じように吹いてもいいものでしょうか。
良くなさそうですね。
また、1曲の中でも、緩急の差がある曲の時などは、同じ強弱記号がついていても違うものが求められている場合もあります。
以前から、強弱にも種類があるというのはたびたびお話してきましたので、よくわかっていらっしゃる方も多いと思いますが、「強弱」記号という名前ではあるのですが、ただの「強い」「弱い」だけにしてはいけないのです。
同じ「ピアノ」だとしても、例えば、内に秘めた強さ(エネルギーやパワー)を持っていることもありますし、片や夢うつつのような、儚げな演奏を求められることもあります。
それらを楽譜から感じ取り、表現できるようにすることができると、「素敵な演奏ができる人達だな」と、聴いてくれている人に感じてもらうことができます。
まるで、オーディオの音量を上げたり下げたりしているだけのような、音色や雰囲気にこだわらない単純な強弱の変化では、「曲を聴かせる」に至りません。
強弱記号を見た時に、「強い!」「弱い…」という反射的な演奏になってしまわないように、記号のその先を読み取れるようにしていきましょう。
本番で「良い演奏だった!」と思えるように

途中の通しの時には、終わったあとに思わず「おぉー!」と言う声と、拍手が出るくらいの演奏ができましたが、いざ最後の録音となると、そういうわけにもいきませんでしたね。
やはり、改めて通すとなると、少なからず緊張してしまって、「いつも通り」を心がけていても、何かが変わってしまったりします。
それは、本番であればなおさらですので、どこが自分にとって引っかかりやすいポイントか見極めた上で、「何度やっても問題なし!」に持っていけるような練習を重ねていきましょう。
これもまた、何度もお話してきていることですが、「本番は練習の8割出せればいい方」と言われていますので、完成度を上げておくに越したことはありません。
今日の「おぉー!」が発表会でも感じられるように、あと2ヶ月弱、頑張っていきましょう!