曲演奏の際は臨時記号よりも調号に注意しよう

2023年9月25日、今年9回目の初級者アンサンブルが行われました。
発表会で、以前よりも数歩進んだ演奏を聴かせて下さった初級者アンサンブルの皆様。
本番ならではのアクシデントもありましたが、それを表情には出さず、最後にきちんと着地できるようになったのは、これまでの大きな成果ですね。
次の発表会に向けて、以前ご参加下さっていた方が復帰して下さることになったので、四重奏に挑戦していきますが、あいにく本日はお休み。
新しい曲初回の本日は、B♭クラリネット3名で合わせていきます。(通しの時だけ講師も参加)
今日からの演奏曲は、モーツァルト作曲『アヴェ・ヴェルム・コルプス』とF.チャーチル作曲『いつか王子様が』です。
新曲について
今回選んだ曲は、全くタイプの違う2曲です。
1曲は宗教音楽(賛美歌)、もう片方はディズニー映画の挿入歌ですね。
前回、サティの『ジムノペディ第1番』で「美しく吹く、とは」ということに気をつけながら、練習をしていただいたわけですが、今回の『アヴェ・ヴェルム・コルプス』も同じように、ハーモニーバランスや音程に気をつけながら、教会に響く賛美歌のような、心地良い音楽を目指していただきたいと思っています。
また、『いつか王子様が』は、前半は馴染みのある雰囲気で、後半テンポが上がり、ジャズっぽい編曲になっているものを選びました。
これは、「ワルツを1小節1拍で取る」という練習にもなりますし、ノリよく吹くことも求められますので、今までにない吹き方を身につけるのに、良い曲だと思います。
しっかりと目標を持って、さらにできることを増やしていきましょう。
曲演奏の際は臨時記号よりも調号に注意しよう

初見で曲を吹く時には、まず「拍子」と「調号」を確認せねばなりません。
なんとなく思い込みで始めてしまうと、自分でもびっくりの音を鳴らしてしまったり、大きくずれてしまったりして、「こんな変な曲なの?」ということになり、よくわからないまま初見演奏の終了を迎えることになります。
それについては、以前からお伝えしてきているので、だいぶ自然にできるようになってきたかとは思いますが、曲が進んできて、臨時記号が増えた時(一時的に転調している状態です)は要注意です。
それは、「臨時記号が多いから、指に気をつけて!」ということではありません。
臨時記号は、それぞれの音についているので、ちゃんと認識できるのですが、ト音記号の脇についているだけの調号をついつい忘れてしまうからです。
ぱっと見た感じ、何もついていないように見えるので、それは仕方のないことです。
そして、臨時記号が多ければ多いほど、「あら、調号をうっかりナチュラルで吹いたわ…」につながりやすいので、一度でも忘れてしまった調号は、その音の近くにメモをしておきましょう。(二度と間違えないようにメモできれば、どんな書き込み方でも構いません)
「目先の臨時記号」と言ったら変ですが、目立つ変化にだけ囚われずに、正しい音で演奏できるように気をつけていきたいですね。
パッとわからない音をなくそう

調号と臨時記号の話をした通り、今回の曲には臨時記号がちょこちょこと出てきます。
しかし、曲の中でよく見る♯や♭の音以外は、使っていないと忘れてしまいますし、楽譜を見て反射的に指が行かなかったりします。
それは仕方がないことなのですが、「仕方ないよねー」では済まないので、ロングトーンをする時にきちんと楽譜を見たり、楽譜を見ながら半音階の往復をしたり、「えっと…この音の指は…」と考えなくても、音を認識すると同時に指が自然にその音の運指になるように、日頃から練習をしておきましょう。
また、「ミ♯とファ♭」「シ♯とド♭」はそれぞれ同じ音ですが、この記譜では運指表にありません。(なぜかわかりますか?)
その音が出てきた時にも「???」とならずに「はいはい、この音ね」と思えるくらい、普段から意識をして、インプットしておきましょう。
来月の4名での演奏、楽しみにしています。