奏者の感覚と実際の演奏の差を埋める作業の大切さ

本日は上級者アンサンブルが開催されました。
今月は、1月のアンサンブル発表会以来、初めてメンバー全員が参加されました。
そんなに時間が経っていることもびっくりなのですが、それ以上に、そこまで空いた感じがしないことの方が、驚きが大きいですね。
今回はB♭クラリネット4名・バスクラリネット1名の計5名で演奏していきます。
今日の演奏曲は、引き続きチック・コリア作曲『スペイン』とクラリネット五重奏版『魔女の宅急便メドレー』です。
通し練習による現状の確認
どのクラスでも欠かさず行っていることですが、今回の上級者アンサンブルでも、まずは通し練習から行いました。
このメンバーでの演奏が初めてということもありますし、やはり月に1回のアンサンブルでは、前回どうだったかということも、ちょっと曖昧になってしまいますよね。
普段は皆さん1人で練習していらっしゃいますので、合わせの感覚を思い出していただく意味もあります。
全てのクラスが、発表会前には自主練習をされる予定ですので、その際も最初に通してみて、「できていること」と「修正した方がいいこと」をしっかり見極めて、効率的に練習を進めるようにしましょう。
奏者の感覚と実際の演奏の差を埋める作業の大切さ

その通しですが、『スペイン』からやってみたところ、少し後ろ向きなテンポ感での演奏となりました。
しかし、皆さんにそのことをお伝えしたところ、「え、そうですか?」とのお返事。
ということは、奏者の感覚と実際の演奏に、差が生まれてしまっている、ということになります。
聴く人によって、受け取り方は違うので、吹いている感覚とお客さんの聞こえ方の差というのは、ある程度は仕方ない点ではありますが、「自分がやっていると思っていることが、演奏には反映されていない」ということは、修正せねばなりません。
- テンポ
- 強弱
- 音楽表現
など、「やっているつもり」が「きちんとできている」になるように、録音して都度確認してみたり、順番に演奏から抜けて、前に出て聴いてみたり、工夫して客観的な耳を持つようにしましょう。
また、「思っているようにできていないかも」と思ったら、それをどう表現すればいいのかも、考えていく必要があります。
テンポに関しては、メトロノームを使って確認するところから始めれば良いですが、強弱や音楽表現については、「楽譜を見ていない人に、やりたいことを伝える」ということを、常に念頭に置くと、その曲にふさわしい演奏ができるようになっていきます。
自分達は、楽譜を見て演奏しているので、表現ができているように感じます。
録音して確認する時などは、何も見ずに聴いてみると、また聞こえ方が変わってイメージと実際の演奏の違いがわかりやすくなりますので、ぜひ試してみて下さいね。
定期的な練習で忘れない工夫を

次回の上級者アンサンブルは、スタジオの都合で2週間後の開催となります。
今日やったことを極力忘れず、2週間後にはさらに精度の高い演奏ができるように、練習を進めておいて下さい。
また、今回と次回のアンサンブルが近いということは、次々回のアンサンブルまで間が空いてしまいますので、そこも考慮して練習プランを組み立てるようにしましょう。
お客さんが曲の世界に入り込めるような、素敵な演奏を目指していきましょうね。