各パートの受け渡しを意識して曲を仕上げよう

2023年4月15日、今年4回目の中級者アンサンブル・チームくらげが開催されました。
月に1回しかないクラスなのに、なんだか雨に当たることが多いですね。(今日に関しては、40周年の某テーマパークのネズミさんが雨男らしいです)
雨だと、楽器を持って移動するのもちょっと面倒に感じてしまいますが、せっかく皆さんで集まりましたので、楽しく素敵な演奏をしていきましょう。
今日は、急用でお二人お休みになってしまいましたので、B♭クラリネット4名とバスクラリネット1名の計5名でアンサンブルしていきます。(パートが足りない曲の通しだけ、講師も参加)
演奏曲は、植松伸夫作曲『ファイナルファンタジー・メインテーマ』と、鈴木英史作曲『フォスターラプソディー』です。
曲の特徴を掴んで切り替える
今回、チームくらげの皆さんが取り組んでいる曲は、片やオーケストラでも演奏される壮大な世界観のゲーム音楽、もう一曲はほのぼのとしたアメリカンな曲をつなぎ合わせたメドレーです。
文字で読んだだけでも、全くイメージの違う2曲であることがわかりますね。
そうなると、どのような音楽を作り上げるかの意識と、それに伴って表現や強弱の多彩さが求められてきます。
例えば「フォルテだ!」と、ただ強くすればいいわけではなく、こちらの曲はこんな響き、もう一方はこうしよう、というように、曲に合わせた切り替えが必要となるのです。(曲の中でもやるべき時もあります)
ただ楽譜を追うだけではなく、それぞれの曲に適した演奏ができるように、確実な切り替えができるようにしていきましょう。
各パートの受け渡しを意識して曲を仕上げよう

アンサンブルだけでなく、吹奏楽などでも、「各パートのバトンタッチ」というのは重要で、常に気にしておくべきことです。
自分が吹いているものがメロディーなのか伴奏なのか、またそれはどこのパートから受け継いで、どのパートに受け渡すのか、ということを意識できているかどうかは、曲としてのまとまりに大きな影響があります。
もちろん、意識すればいいというものではなく、どんなふうにもらえば、さも同じ人が吹き続けているように聞こえるのか考え、それを演奏に表さねばなりません。
誰かに渡す時も「はい。自分は終わり」ではなく、「ここから先、よろしくね」と思って引き継ぐことで、自然な流れが生まれます。
そしてそれを連綿と続けていくことで、曲の仕上がりは格段に良くなり、聴いている人達に音楽としてのまとまりがある演奏を届けることができるようになります。
合わせている中で自分の役割を把握すること、また、可能であれば自分以外の誰が何をやっているかを掴むように努め、もし「吹きながら他のパートまでわからない…」ということであれば、スコアを活用して、曲の全体像と詳細の両方を、しっかりわかっておきましょう。
そして、重要なポイントは、パート譜に書き込んでおくといいですね。
ちょっとした気の回し方で、音楽の精度は変わりますので、「今吹いている音」ばかりに気を取られないようにしていきましょう。
まずは楽譜通りの演奏を

前回は初見から始まりましたが、今回はそれぞれ練習してきて下さったので、だいぶ音楽的な演奏に気を回すことができたかと思います。
とは言え、音・リズムだけでなく、強弱やアーティキュレーションまで、楽譜通り忠実にできているかと言うと、まだまだな箇所も多いはずですので、まずは楽譜に書いてあることをきちんとできるように(「まず」と言いながら、かなり大変なことですが)、細かく丁寧な練習をしておいて下さい。
その上で、今回のアンサンブルでやったことも、気にできるようにしていきましょう。
来月、受け渡しがもっとしっかりできるようになった演奏を期待しています。