一番難しい?ノンレガートの吹き方を身につけよう
本日は上級者アンサンブルが開催されました。
日中は暖かい日が多いですが、アンサンブルが始まる頃にはすっかり日も落ちて、ひんやりする季節になってきました。
移動中に、体も楽器も冷やしてしまわないように、気をつけて下さいね。
さて、前回体験参加して下さった方が、正式に今後の参加表明をして下さったので、お休みの方々が戻られるまでは、当面B♭クラリネット4名・バスクラリネット1名の計5名で演奏していきます。
今回も演奏曲は、J.バーンズ作曲『アルヴァマー序曲』です。
奏者のワクワクを聴いている人に伝えよう
前回もお話した通り、今回の『アルヴァマー序曲』は、過去に吹いたことがある方も多く、演奏することを心待ちにされていた方ばかり。
先月一緒に初見演奏をした私も、かなり楽しく吹いたわけですが、この「楽しさ」「ワクワク」が、ぜひお客さんに伝わるように演奏することを目標に、これからは練習に励んでいきましょう。
具体的にはまず、音符に追われている状況では、ワクワクなんて程遠くなってしまいますので、余裕を持てるまで楽譜を読み込み、指が回るようにしておく必要があります。
その後は、他のパートとの関わり合い、曲の作り方など、「どうやって吹くか」「どんなふうに立ち回るか」をしっかりイメージした上で、ではそれをいかに表現するか…と、どんどん突き詰めて考えていけると、「アンサンブル楽しい!この曲楽しい!!」が音楽に溢れて、聴いている人達にも「楽しくてワクワク」が伝わっていきます。
「ワクワクしてるんですよー」という、押しつけがましい演奏を目指すのではありません。
結果として、ワクワクが伝わるように、自分にあった練習を考えて進めていきましょう。
一番難しい?ノンレガートの吹き方を身につけよう
さて、音符に表情をつける、スラーやスタッカート、テヌートなどの「アーティキュレーション」というものはいろいろありますが、一番難しいのは「ノンレガート」ではないでしょうか。
もしかしたら、「ノンレガート」という言葉を、聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれませんね。
テヌートは横棒、スタッカートは点、というように、音符に何か記号がついているのが、アーティキュレーションの指示では当たり前ですが、ノンレガートの場合は何もついていません。
ただ、音符そのままで書かれているのが、ノンレガートです。
何もついていないと、特に何も気にしない、ということが起きやすいですが、これも立派な吹き方の指示(アーティキュレーション)です。
そして先述の通り、どう吹くのかを掴むのが、他のアーティキュレーションより難しく感じる方が多いはずです。
曲によって、また曲の中の部分によっても、アーティキュレーションの奏法は変化を見せますが、あえて文字で表すと
- テヌート→ターターターター
- スタッカート→タッタッタッタッ
- ノンレガート→タ・タ・タ・タ
といった感じです。
テヌートは、次の音との間が極力空かないように、素早くタンギングをします。
また、スタッカートは、一応の決まりとしては「元々の音符の半分の長さで奏する」ことになっていますので、次の音とはかなり間が空きます。
一方、ノンレガートは、次の音とは間を空けますが、もちろんスタッカートよりは長く、かと言って、次の音ぎりぎりまで伸ばすことはしません。
音と音の間にしっかり、ちょっとしたすきまを作ることを意識して吹くようにしましょう。
ただ、曲やフレーズによっては、テヌート寄りだったりスタッカート寄りに吹くことが求められることもありますので、そこは見極めて演奏して下さいね。
早速録音!
まだ『アルヴァマー序曲』の演奏は2回目でしたが、最後の通しの際に「録音しないんですか?」というお声があり、早速録音することとなりました。
今までの全アンサンブルクラスの中で、新曲練習を始めてから最速の録音かもしれません。
今日、重点的に練習したノンレガートを始め、二拍三連の取り方や、シンコペーションの吹き方のコツなど、なかなか皆さん頑張って吹かれていたと思います。
あとはしっかりスコアを見ながら録音を聴いて、良かった点・改善点をきちんと把握して、個人練習に生かしていただけると、来月はさらに良い演奏になりますね。
また、通し終わったあとに、私がお話した「フレーズの切り替えの最初の音をばしっと決めて吹く」というポイントもしっかり押さえておいて下さい。
要所が締まった、かっこいい演奏ができますよ。