アンサンブルでメロディー以外を吹く時の心構え

2021年5月24日、今年3回目の初級者アンサンブルが行われました。
7月の発表会には、前回の発表会同様4名で出演される予定でしたが、残念ながら1名ご参加いただけないことになり、B♭クラリネット3名での演奏が決定しました。
急なお話で、パートが変更になった方、2人で吹くはずだったのに1人でパートを担当することになった方、精神的に頼りにしていた方が出られないなんて、と動揺される方、と、3名それぞれに緊張感がみなぎっていますが、今日を含めあと3回、このメンバーで頑張っていきましょう。
演奏曲は、エルガー作曲『愛の挨拶』です。
「止まらない」は最重要事項

そんなわけで、新体制になって初の通しから。
辛口コメントになってしまいますが、タイミング(リズム)や拍子・テンポの点で、100点満点で演奏できた方は、残念ながらいらっしゃいませんでした。
音間違いは事故的に起こることもあるので、そこまで気にしなくていいのですが(もちろん修正はしていかないといけませんが)、「たまに好きなテンポになっている」「休みが曖昧」「違うリズムで吹く」などが多く、「吹けないところはあったけど、楽譜通りできた」という方はいらっしゃらなかった、という状況です。
当然、ずれも大きかったのですが、素晴らしかったのは、誰も止まらなかった点。
これは本当にすごいことです。
ついつい「自分が正しいかわからない…」と思ってしまうと、吹くのをやめたりしてしまいがちですが、それを全員がやってしまっては、音楽は消えてしまうわけで、そうなると取り返しがつきません。
今回のように、「なんか違う気がするなぁ」と思いながらも、吹き続けることができると、かなりの高確率で再集合できます。
今後は、もしずれても「あれ?」と思えるように、気づいたら正しいところに合流できるようにしていきたいですね。
アンサンブルでメロディー以外を吹く時の心構え

曲を作り上げていく中で、メロディーを上手に吹くのは難しいですが、それと同等かそれ以上に、メロディー以外のパートは重要で難しい役割を担っています。
メロディー以外、と一言で言っても、
- メロディーのハモリ
- メロディーの合いの手
- 刻みなどの伴奏
- ハーモニー系の伴奏
- オブリガート(対旋律)
など、担当するものはいろいろとあります。
それらを全て的確に、都度「今自分は何を担当しているのか」と把握し、「ではそれがどうメロディーと関わるべきなのか」を考え、表現した演奏をせねばなりません。
ともすると「メロディーって大変だよね~。伴奏で良かったー」なんて思いがちですが、そんなことは全くなく、むしろ大変なのはメロディー以外を担当しているパートなのです。
しかしその大変さは、メロディーとうまく噛み合った時に、アンサンブルの醍醐味を感じさせてくれます。
メロディー以外のパートがどのように演奏するかで、メロディーの吹きやすさも変わりますし、演奏全体の質にも大きく影響しますので、「重要なパートを担当している」ことをしっかり意識し、かつ「どう演奏すべきか」を的確に切り替えていきましょう。
最後にできた状態をキープしよう
最後には、確認のために通しましたが、初めての通しに比べると、大きくずれることもなく、とても良くなりました。
個々で、まだまだ練習課題はあると思いますが、アンサンブルとしてのまとまりはだいぶ出てきましたね。
ただ、これをすっかり忘れてしまうと、来月のアンサンブルでは「今回の演奏を思い出す作業」からのスタートになってしまいます。
前に進んでいくためには、少なくとも今の状態をキープしておくことが必要となりますので、個人練習の時に他のパートのことを考えながら演奏するようにしておきましょう。
また、実際に音を出せる時間以外でも、楽譜を見て、自分以外のパートとどのように関わっているかを、整理しておいていただけるとさらに良いと思います。
次回はより良い演奏になるよう、全員で頑張っていきましょう。