アンサンブルする時に考えるべきこととは

2021年11月29日、今年8回目の初級者アンサンブルが行われました。
今日は特に寒かったですね。
演奏前の移動時に、手袋が欠かせない季節が近づいてきました。
残念ながら、ご都合で急にお休みになられた方がいらっしゃったので、今日はB♭クラリネット3名でアンサンブルです。
演奏曲は、引き続き久石譲作曲『君をのせて』です。
久しぶりの全員ロングトーン
準備の際、私も自分の楽器をケースから出して組み立てましたが、あまりにも冷え冷えだったので、今日はまず全員でロングトーンして、クラリネット本体を温めることにしました。
このメンバーで演奏し始めて、早1年が経っているので、楽器を出したばかりでチューニングしていなくても、かなり音程が合うようになってきましたね。
吹きながら、「音が揃ってるなー」という感覚があったと思います。
ところが、レジスターキィを押さえる音域に入る前に掃除をしてから、続きを吹き始めたところ、先程よりもずれが大きくなってしまいました。
もちろん、それぞれのクラリネットが持っている音程のくせもありますし、チューニングをしていないので、当たり前と言えば当たり前なのですが、でもさっきまで合っていた音が多かったということは、何かずれてしまった原因があるわけです。
可能性が高いのは、「高い音をしっかり出さなきゃ」と無意識に思っていて、口や息が変わってしまっていたり、「その音域は頑張らないといけない」と力んでいたりすることでしょう。
「変えてるつもりはない。だから変わっていない」と考える方が多いですが、「変えているつもりはないけれど、変わってしまっているかもしれない」と、少し余裕を持って考えるようにして、原因を探ってみるといいですね。
ロングトーンは、指を回すこととタンギング以外の、全ての要素が詰まった素晴らしい練習なのですが、ついつい「音出し」「いつもの基礎練習」になりやすく、なんとなく進んでしまいがち。
普段からしっかり気を回して演奏して、ちょっとの変化にも気づけるようになりましょう。
アンサンブルする時に考えるべきこととは

初級者アンサンブルに参加されている方々は、皆さん個人レッスンにも通われているので、レッスンでアンサンブル曲に取り組まれています。
レッスン中に講師と合わせることもありますが、二重奏にしかならないので、いざ月1回のアンサンブルで全員と合わせると、思っている以外の音も聞こえてきて、なんだかわちゃわちゃしてしまいますね。
理想は全てのパートを把握して、関わり方を意識しながら、合わせるべきところをしっかり押さえ、自分がやっていることと他パートの受け渡しを確実に行うことですが、なかなかそうもいきません。
まずは、自分が担当している時以外にも、頭の中にメロディーをずっと流しておけるようにしましょう。
自分が吹いている音に関しては、頭の中でドレミで歌いながら(歌えなければ読みながら)クラリネットを演奏するわけですが、そこに併せてメロディーまでドレミで流そうとすると、混乱する原因となります。
ですので、メロディーに関しては、自分で吹いている時以外は、うっすらとでいいので頭の片隅で流すことを、当たり前にできるようにしていきましょう。
その上で、合わせるポイントを押さえたり、メロディーや対旋律・伴奏の受け渡しをしていきます。
実は演奏している最中というのは、頭の中で考えなければいけないことが、たくさんあります。
アンサンブルなら、ソロよりもさらにそれが増えます。
一気にやろうとしても、訳がわからなくなってしまいますので、先程お伝えしたように、まずはメロディーを流しながら自分のパートを演奏できるよう、練習を進めていきましょう。
初のメトロノームなしの合わせ

今回は、練習記号ごとに区切って合わせを進めて、その後講師がメトロノームに合わせてカウントをしながら通し、最後には初めて自分達だけで通していただきました。
曲の最後の四分音符には、残念ながら着地できなかったことと、たまにずれてしまうこともありましたが、初にしてはよく吹けたと思います。
皆さん、自分がずれてしまった時に、実際は速くなっているのに「しまった!遅れた!」とさらに前に行ってしまう傾向がありましたので、自分の演奏のくせを正しく知って、落ち着いて吹けるようにしていきましょう。
今日最初に通した時よりも、かなり良くなっていましたので、合わせることを想像しながら、練習しておいて下さいね。