もう一歩歩み寄ってアンサンブルを仕上げよう

2023年8月19日、今年8回目の中級者アンサンブル・チームくらげが開催されました。
こちらも、発表会前最後のクラスです。
今日は、発表会ご出演のB♭クラリネット4名とバスクラリネット1名の計5名が揃いましたが、この5名のみでの演奏というのはまだ2回目です。
2回目にして最後なので(自主練を除く)、バランスもしっかり取りつつ、自主練習前にきちっと仕上げておきましょう。
演奏曲は、植松伸夫作曲『ファイナルファンタジー・メインテーマ』と、鈴木英史作曲『フォスターラプソディー』です。
録音を聴いて感じたこと
先月、初めて5名での演奏をされて、その場で「自主練習しましょう!」と決められた皆さんですが、その自主練習の時の演奏を録音され、共有していただいていたので、少し聴いてみました。
それぞれ、自分のパートを責任を持って吹かれているのはわかるのですが、印象としては、私がよく言う「同時に同じ曲を吹いているだけ」でした。
辛口コメントになってしまいますが、タイミングはなんとなく合っているものの(あくまでなんとなく)、音程もバラバラで、みんなで1つの曲を作り上げようとしている感じが、少し希薄な演奏です。
しかしこれは、裏返して考えれば、まだまだ良い演奏にできる、ということです。
今日のアンサンブルレッスンと、もう1回予定されている自主練習で、今できる一番いい演奏に持っていきましょう。
もう一歩歩み寄ってアンサンブルを仕上げよう

では、どうしたらもっと良い演奏にできるのでしょうか。
何度もお伝えしてきていることですが、「周りを聴く」「聴いた上で、合わせようとする」ということができなければ、一緒にアンサンブルすることはできません。
その上で「何を合わせなければいけないのか」の認識も大切です。
- ブレス
- 拍子感・テンポ
- 音の入り方・切り方
- 音が動くタイミング
- 強弱
- 音程
- 音楽の表現
と列挙すると「全部じゃん!」ということになりますね。
それを、耳を使うことはもちろん、周囲のちょっとした動きや気配から感じ取ったりすることも必要です。
そして、精神的な話になってしまいますが、お互いに歩み寄る気持ちがないと、真の意味でのアンサンブルにならないのです。
ただ、歩み寄ることと探ることは同じではありませんので、その点は注意しなければなりません。
他のパートの人達がどんなふうに吹いているのか、アンテナを張ってキャッチしながら、どう意識したらさも1人で全パートを演奏しているかのようなまとまりになるかを、演奏技術の面からも、気持ちの面からも、きっちりと分析してアンサンブルに臨みましょう。
個人練習の時も曲全体を頭の中で鳴らそう

皆さんそれぞれが、いろいろと考えながらのアンサンブルは、最初の通しよりも良くなりましたね。
あとは、それがいつでも出せるように、安定した演奏を目指さなければなりません。
1人で練習している時も、他のパートをちゃんと頭の中に流しながら、常にアンサンブルをしているつもりで、吹くようにしましょう。
本番では、「この5人だからこそできる演奏」を聴かせていただけることを、楽しみにしています。