本番直後はクラリネット上達の絶好のチャンス!
今日はまた暑かったですが、最近はだいぶ秋めいてきましたね。
いきなり「今日は11月上旬の気候です」なんて言われると、それはそれで困りますが、空気が澄んできて気持ちの良い季節です。
「芸術の秋」なのもさることながら、おいしいものを食べたり、美しい紅葉や景色を見て心豊かに過ごすことで、音楽的感性にも反映させていけるといいですね。
さて、東京クラリネット教室第11回発表会から、早3週間。
tokyo-clarinet-school.com
私のようなタイプは、「終わったー!良かった良かった。じゃあ次」と、あまり振り返ることをしないのですが、実は本番後にどう練習するかで、大きな上達につなげることができます。
当教室のように、発表会が終わったばかりの方も、文化祭・地域のイベントなど部活や楽団関係の本番を終えた方も、この機会をパワーアップのチャンスとして生かしていきましょう。
本番の振り返りをしておく
なんらかの本番を控えている時、皆さん熱心に練習をすることと思います。
練習を重ねれば、当然できることも増えていくわけですが、本番が終わったあとに「では、練習の成果を出すことができたのか」「どういう部分が思うように行かなかったか」と振り返ることはあるでしょうか。
先述の通り、私はそういうことをあまりやらずに済ましてきてしまいましたが、普段の練習と違った緊張状態で臨んだ演奏というのは、自分の素であったり、弱い部分であったりが、あからさまになります。
そこを把握することにより、今後どういうことを強化していけば良いのかがわかりますし、気づいてなかった得意な箇所が見えてくることにもつながりますので(得意がわかれば、練習の配分が変わります)、本番が終わってからなるべく早い段階で、自分の演奏がどうだったのかを考える機会を持つようにしていきましょう。
本番直後はクラリネット上達の絶好のチャンス!
本番の自分の演奏を振り返って課題や苦手を見つけたら、克服のための練習を考えましょう。
ここで、適切な練習ができれば、大きく成長・上達することができます。
例えば、になりますが、見つかる可能性のある課題を考えてみましょう。
- 音が汚い
- 出だしや音の切り方が雑
- まっすぐ伸ばせない
- ブレスがうまくできない
- 指が回らない・転ぶ
- 音間違い・指間違い
- きれいにタンギングできない
- 強弱がつけられない
- アーティキュレーションの吹き分けが曖昧
- 音楽的に吹けない
などなど、パッと思いつくだけでも10個も挙がりました。
これらはあくまで例なので、もっと他に課題がある方もいると思います。
個人での基礎練習と言えば、「ロングトーン」「スケール」が圧倒的な割合を占めると思いますが、どちらも何も考えずに吹いても、大きな問題なく進めていけてしまう練習です。
しかし、「本番で安定した演奏をするためには、何に気をつけて基礎練習をするべきなのか」と考えながら練習すると、途端に嫌で難しい練習に変化します。
簡単そうに思えるロングトーンやスケールを、嫌で難しい練習にすることで、本番でもいつもの自分の演奏をすることができるようになるのです。
自身の課題、そしてそれをクリアしていく方法を、常に考えながら練習していくようにしましょう。
「本番でできなかったこと」をプラスに変えていこう
「いつも練習ではできるのに」といくら思ったところで、それが独特の緊張感により本番で発揮できないのでは意味がありません。
ただ、そういうタイプの方は結構いらっしゃると思います。
弱い箇所を強みに変えるべく、「失敗したことは考えたくない!」なんて思わずに、本番後は自分の課題と向き合う習慣をつけていきましょう。
本番の失敗は、成長の糧です。
また、クラリネット吹きが意外と苦手なのが「自分ができたところを認めること」。
ストイックな方が多いので、「いやいや、こんなもんじゃ駄目!」とやたら厳しくしてしまいがちですが、最初の方に書いたように、練習してできるようになったところ・得意なところがわかれば、練習配分を変えることができ、やるべき課題と向き合う時間をより作ることができるようになります。
本番→振り返り→課題クリアのための練習(できたことは認める)→本番…のサイクルで、どんどんできることを増やし、数ヶ月後、数年後の自分を、大きく成長させていきましょう。
もっともっとクラリネットを楽しめる未来が来ますよ。