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第3回音高・音大受験の実技模試

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実技模試で演奏する参加者

2019年1月14日(月・祝)、東京クラリネット教室「第3回音高音大受験の実技模擬試験」が開催されました。

昨年も開催したこの実技模試ですが、あまり人前でソロ演奏をする機会がない受験生のために、より受験に近いシチュエーションである、知らない場所・知らない人の前で吹く場を提供しています。

実技試験は演奏技術だけではなく、マナーや立ち回り方など、様々な評価対象があります。

模擬試験では、現役プロの音楽家を試験官にお招きして、生徒たちの気づけない原点評価についてアドバイスをいただきます。

今回の試験官は、海外での演奏経験も豊富なテューバ奏者と、演奏とレッスンにお忙しいピアニストのお二人です。

受験本番では、どんな先生方が試験にいらっしゃるかわかりません。

お二方には、なるべく受験生とは顔を合わせないようにしていただいて、実技模試のスタートです。

会場に向かう前の心がけ

会場ロビーに集合した実技模試参加者

まず、受験生の皆さんには、模試開始の30分前に集合してもらいます。

今日を、入試本番と同じだと捉え、こちらから伝えたわけではなく、制服やスーツで参加してくれたのは、素晴らしいことです。

早い人は、集合時間よりさらに30分前に到着。

良い心がけですね。

受験当日は、何が起こるかわかりません。

よく言われるのは、交通機関が止まってしまった時に備えて、代替手段を調べておくこと。

今は、スマホでなんでも調べられるので、つい油断してしまいがちですが、「地元の駅に着いたら電車が止まってた。その場で別のルートを調べたけど、間に合わなかった」なんて、お話になりません。

あらかじめ調べておいて、迂回ルートでも間に合う時間に家を出ましょう。

早く着いて困ることはないはずです。

ただ、早く会場入りすると、寒い場所で待たないといけなかったり、余計なことを考えてしまって、緊張が増してしまったりします。

また、いざ試験が始まってからも、待ち時間というのはかなり長いと思います。

そのような時のための防寒対策や、緊張をほぐす方法なども考えておくといいですね。

緊張はコントロールできる

教室のリスの看板と演奏順のくじ

今回は3名の受験生が参加してくれましたので、演奏順を決めるのに、昨年同様くじを用意しました。

入試においては、全てが受験番号順に進んでいきますが、音階の試験が当日指定の場合に、くじを引かされることがあります。

私の大学入試もそうでしたので、今回は生徒達に引いてもらうくじをご用意。

音階に関しては、試験会場に入ってから引いてもらいます。

1番を引いた生徒から、控え室に移動しましょう。

今日の音出し時間は、5分です。

会場ロビーで音出しを待つ実技模試参加者

他の方々は、ロビーで緊張と向き合う訓練を。

緊張は「しないようにする」のではなく「コントロールできるようにする」ことが肝心なのです。

実際に緊張できる環境に身を置くことで、気づけなかった様々なことに気づくことができます。

待ち時間を想定しておく

音出しの部屋の前で待つ実技模試参加者

入試では待ち時間が多いです。

集合したあとに説明を受け、待つ。

控え室に入るために待つ。

試験会場に入る前に待つ。

会場内で待つ。

…など、ことあるごとに待たされます。

その間は、

がとても大切です。

特に学校の廊下などは、暖房もないことが多く、楽器がみるみる冷えていきます。

「楽器が温かい状態を保ちたい」と、息を過剰に入れたりすると、水が溜まってしまって演奏の妨げになることもありますので、そのような場面に接した時はどのようにすべきか、しっかり対策を練っておきましょう。

演奏前から全てを見られている

実技模試参加者の入場を待つ試験官

きっちり5分の音出しのあとは、いよいよ実技模試の会場に入室です。

全員「失礼します」と言いながら入室したのはいいのですが、ぼそぼそ・おどおどしながらでは逆効果、悪い印象しか与えません。

過去の模擬試験に参加した8割の生徒がこれをやってしまいます。

「この人は、どんな演奏をしてくれるのだろう」と試験官に期待させるために、堂々とはっきりした声で、できればにこやかに挨拶をしましょう。

今回、「自分の名前と、演奏曲を告げてから」演奏してもらうように話しましたが、うっかり名前を言い忘れてしまった人もいました。

「受験番号のみ言う」「受験番号と名前を言う」「名前のみ言う」など、学校によって指示は違うと思いますが、あらかじめ指示されたことは忘れずにきちんとできるようにしましょう。

それが直接マイナスになることはなくても、例えばまるっきり同じレベルの演奏をする人が2人いた場合、落ち着いて、言われたことができる生徒の方が、良い印象を与えられます。

1つの模試で2回演奏できるメリット

東京クラリネット教室の実技模試の特色である「1人2回演奏」。

この実技試験は、音出し→実技試験→プロと面談を1セットとし、合計2セットということです。

この「同じ会の中で、2回演奏できる」こと、実は大きなメリットがあります。

1回目の演奏の良かった点・反省点を次に生かし、先生方からいただいたアドバイスを取り入れ、2回目はさらにレベルの高い演奏を目指しましょう。

実技模試参加者に講評を伝える試験官

他の受験生と控え室が同じ場合に

今回の模擬試験では、クラリネット2名・トランペット1名の参加がありましたが、2回目の音出しは、全員まとめて控え室に入ってもらいました。

基本的には、受験番号というのは楽器順に割り振られることが多く、また、楽器ごとに実技試験を行いますので、違う楽器の人と同じ控え室に入ることは、あまりないはずです。

しかし、受験人数が少なかったり、学校によっては受験番号が出願順になっていたりと、可能性はゼロではありません。

控え室での心構えはいつも同じ。

他人がいようがいまいが、常に自分の音出しができるようにしておきましょう。

複数人で試験会場に入る時は

実技模試で演奏する参加者

受験会場への入室も、3人同時です。

この場合、

が考えられます。

実際「たくさん人がいたので、緊張しました」という声が聞かれました。

今回は全員違う曲・違う音階の課題でしたが、学校の入試となると、同じ曲や同じ課題を吹くことになりますので、他人の演奏で動揺したり、変な安堵をしたりしないようにしましょう。

邪念は大敵です。

模試の経験を生かして受験本番へ

テーブルに置かれた楽譜と講評用紙

模擬試験を経験することにより、今の自分に足りないこと、やらなければならないこと、受験本番に向けて課題が見えてきます。

それにより、今後練習との向き合い方が変わってきますし、その変化は試験の時に大きな差となって表れます。

試験官の方々からのアドバイス、今回自分で体感したことを生かし、大いに受験に役立てて下さいね。

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