3拍子のノリを掴んで流れるような演奏をしよう

2022年7月16日、今年7回目の中級者アンサンブルが開催されました。
中級者アンサンブルも、今月含め残り2回となりました。
残りがわずかになると、なんだか気持ちがちょっと落ち着かないですね。
本日の中級者アンサンブルは、1名お休みの方がいらっしゃるので、E♭クラリネット・B♭クラリネット4名・アルトクラリネット・バスクラリネットの計7名で演奏していきます。(通しの際は講師も参加)
演奏曲は、発表会に向けて福田洋介作曲『うるわしき夢』です。
素早いセッティングで音を出せる時間を増やそう
他のアンサンブルクラスもそうですが、皆さん吹奏楽部に所属されていた経験や、毎月のアンサンブルで慣れてきたこともあり、セッティングにかかる時間がどんどん短くなってきましたね。
中級者アンサンブルは特に、他のクラスよりも人数が多いのもあり、あっという間にセッティングが終わるように感じます。
早く準備が終われば、その分音出しや練習にかけられる時間も当然増えますので、慌てることはありませんが、これからもさっとセッティングをしていきましょう。
3拍子のノリを掴んで流れるような演奏をしよう

今回は、1名お休みでしたので、通し演奏の時は講師も加わったのですが、8分の3拍子の部分が特に、後ろに引っ張られるような演奏になっていて、前に流れていかず、少し吹きにくく感じられました。
これは、3拍子の感じ方が理由です。
8分の3拍子でも4分の3拍子でも、「3」を数える時に直線的な三角形を思い浮かべたりしていませんか。
曲に慣れるまでは、まず正確にテンポを刻み続けなければいけないので、むしろそのように数える方が良いですが、仕上げの段階に入ってきた時に同じようにやっていると、全く曲に流れが生まれません。
3拍子を感じながら演奏する時は、円の動きを想像しましょう。
と言っても、完全な円(丸)ではありません。
物を上に投げた時に描く放物線のような、細長い楕円のイメージです。
投げる瞬間には、投げ上げる力が発生して、その勢いで上に行き、手元に戻ってきますね。
力がかかるのは、最初だけです。
投げ上げる瞬間が1拍目と考えると、そこに必然的に力による強さが生まれます。
2・3拍目は、投げ上げられた物が宙に浮いている間にある拍ですので、強さや重さはありません。
このように感じながらカウントを続けていくと、自然に音楽の流れができるのですが、直線的な三角形で考えると、3拍全てに均等な力がかかりますので、ただひたすら「1・2・3・1・2・3」と繰り返すだけになり、その場で足踏みをしているような、流れのない演奏になってしまうのです。
イメージする形を変えることと、1拍目の勢いでその後の拍が進んでいく、ということを、意識するようにしましょう。
カウントのイメージを変えた結果は…?

本番も近いので、今回も最後の通しは録音をしました。
最初の通し同様、私も加わりましたが、カウントの仕方をお話したことで皆さんの意識が少しずつ変わって、今日始めに通した時よりも吹きやすくなりました。
もっと前に進む演奏にしていくことはできますが、焦ってしまうと「流れがある演奏」ではなく、「流れてしまう演奏」になってしまうので、テンポとカウントは押さえつつ、3拍子の感じ方を徐々に定着させていきましょう。