客観的な聞こえ方を意識した演奏を目指そう
2022年12月3日、第3回目の新中級者アンサンブルが開催されました。
早いもので、こちらのアンサンブルクラスは、年内最後のレッスンとなりました。
他のクラスの今回の始動は9月でしたが、このクラスだけは10月スタート。
「(今日が終わっちゃうと)あと2回で本番じゃないですか!」と、切羽詰まった声が聞こえてきましたが、なかなか順調に仕上がってきていると思いますので、気持ちに余裕を持って臨んで下さいね。
焦りは演奏に出てしまいますよ。
今日は、全員お揃いですので、B♭クラリネット5名・バスクラリネット1名の計6名で演奏していきます。
演奏曲は引き続き、溝口肇作曲『世界の車窓から』と、L.ハーライン作曲『星に願いを』の2曲です。
グループ名を決めよう
東京クラリネット教室のクラリネットのみのアンサンブルクラスは、初級・中級・上級の3種類ありますが、こちらのクラスが発足したことにより、中級者アンサンブルが2つになりました。
便宜上、このクラスを「新中級者アンサンブル」と呼んでいるのですが、今後を考えると、あまり望ましくないので、皆さんで話し合っていただいて、グループ名を決めていただくことにしました。
相談して決めれば、名前にも、クラス自体にも愛着が湧きますね。
思った以上にぱっと決まりましたが、一段と結束も強くなったように思いますので、そちらを演奏にも反映していきましょう。
客観的な聞こえ方を意識した演奏を目指そう
かねてから、いろんなところでお伝えしてきましたが、人に聞いてもらう以上は、やっていること・やりたいことがきちんと伝わる演奏を心がけねばなりません。
強弱やアーティキュレーションはもちろん、フレーズや、縦と横の流れの切り替えなども大切です。
演奏する際には、楽譜で見た情報を表現していくわけですが、見ながら吹いていると「やっているつもり」「できているつもり」になってしまいがちです。
しかし当然、聴いている方達は楽譜を見ているわけではありませんので、思っている以上に大げさに演奏することが求められます。
奏者は楽譜を見ている(あらかじめ情報を手に入れている)ということを、常に忘れずに演奏するようにしましょう。
今回のアンサンブルでは、合いの手的に入る八分音符の並びを、びしっと硬めに演奏していただきたいのですが、皆さんの優しさが演奏にも出てしまい、締めていただきたい部分が、どうしてもゆるっとした印象になってしまっています。
そうすると、前後のフレーズとあまりメリハリがつかず、聴いている人に単調な印象を与えますので、おもしろみのない音楽だなと感じさせることになります。
演奏している感覚と、実際に聞こえている演奏の乖離をなくしていくために、「やろうとしている」ではなく「実際にやれているかどうか」を気にするようにしていきましょう。
録音した演奏を聞き込もう
今日は初めて、最後の通しを録音してみました。
カウントなしで演奏する(テンポをキープする)ということもそうですし、録音を聴いてみると、「あ、散々言われてたのってこれか」と気づく部分も多々あると思います。
音が大きくて雑な演奏をしていただきたいわけではないのですが、録音を活用して、自分が思っている演奏と実際に鳴っている音楽がどのように違うのか、どうやったら表現できるのかを、しっかり考えながら練習を重ねてみて下さい。
アンサンブルクラスは残り2回。
本番で良い演奏ができるように、録音を聞き込んで、できていることと、もっとやった方が良いことを整理して、仕上げに向かっていきましょう。