同じ音符を曲に合わせて吹き分けよう

本日は上級者アンサンブルが行われました。
今回も、以前からお休み予定の方に加えて、急なお休みがお二人いらっしゃったため、今日もなかなかの少人数になってしまいましたが、体験参加の方が来て下さいましたので、B♭クラリネット4名で合わせていきます。(通しの時のみ、講師もバスクラリネットで参加)
順調に仕上がってきてはいますが、発表会参加メンバーが揃ったのは1回だけしかありませんので、どこかのタイミングで自主練習を企画されてもいいかもしれませんね。
今日の演奏曲も、ベートーヴェン作曲『ピアノソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」より第2楽章(抜粋)』と、ピアソラ作曲『リベルタンゴ』です。
本番で複数曲を演奏する難しさ
2曲以上の曲を演奏する時に、全く違うジャンルの曲に同時に取り組むことが求められることは、多々ありますね。
特に、吹奏楽団の定期演奏会などではしょっちゅうです。
今回の発表会に出るどのクラスも、2曲ずつ演奏する予定で、同じような曲を並べて吹くクラスはありません。
その中でも、上級者アンサンブルが練習中の『「悲愴」より第2楽章(抜粋)』と『リベルタンゴ』は、作られた時代にも約180年の開きがありますし、国も違いますので、その曲が生まれた場所の音楽の特徴や、できた時代の音楽の流行りも、当然違うわけです。
それをいかに切り替えて、的確に表現するか、という点が、2曲以上演奏する時の一番の難しさです。
まずはそれぞれの曲を深く知り、どんな音楽が求められているのかをきちんと掴んで、演奏できるようにしてから、続けて吹いた時にも同じようにアンサンブルできるようにしていきましょう。
同じ音符を曲に合わせて吹き分けよう

曲の吹き分けをするのには、いろいろなポイントがありますが、その中でも重要なのが音符の吹き方でしょう。
例えば、八分音符があった時に、少し余韻を残すように吹くのか、ぴしっとその音の長さ分で切るのかだけでも、曲の表情は大きく変化します。
音に形はありませんが、「余韻を残す=丸い音」「ぴしっと吹く=四角い音」とイメージすると、どちらが曲の雰囲気に合ってるのかわかりやすくなりますし、確かにそれが曲の聞こえ方に相当な影響を与えることがわかりますよね。
今回の曲で言えば、ベートーヴェンは丸い音が求められますし、ピアソラは四角い音でしょう。
そしてそれはもちろん、八分音符に限りません。
この吹き分けがしっかりできている演奏は、「その曲らしさ」を出すことができますので、曲を吹く時だけでなく、基礎練習の時からいろいろな音符の吹き方ができるように、少しずつ練習をしておきましょう。
引き出しを増やしておけると、いざ合わせる時に困らなくなりますよ。
自分がやるべきことを考えて練習しよう

『リベルタンゴ』は六重奏なので、合わせの時以外は2パート欠けた状態での練習になってしまいましたが、その分誰がどんなことをやっているのか、自分はどんなポジションなのかわかりやすかったですね。
今日意識できたことを、個人練習に反映させて、次のアンサンブルの際に生かせるようにしておきましょう。
また、今回お話したように、音符の吹き分けにも取り組んでおいて下さい。
来月こそは全員揃って、ばしっと仕上げをしましょうね。