上手に聞こえる演奏のために気をつける「縦の線」

2021年10月25日、今年7回目の初級者アンサンブルが行われました。
前回アンサンブルから4週間。
いつも通りの間隔のはずなのですが、なんだか早く感じますね。
以前よりも難易度の高い曲なので、皆さんちょっと苦労されているようですが、今日も「合わせる楽しさ」を感じながら、演奏していきましょう。
演奏曲は、久石譲作曲『君をのせて』です。
バトンは渡す側・渡される側両方大事
初級者クラスで使っている楽譜は、例えば「1番がメロディー」「2番は対旋律」「3番は伴奏」というように、パートごとに明確に分けているわけではなく、4~8小節単位で役割が入れ替わるようになっています。
ですので、3パートどのパートになっても、メロディーも対旋律も伴奏も担当します。
そうなると、大切になってくるのが、バトンの受け渡し。
要は、1番が吹いていたメロディーを、2番が引き継ぎ、そのあとを3番が吹く、というような移り変わりがあるので、「はい、メロディーどうぞ」「はい、受け取ります」という気持ちが必要になってきます。
嘘のような話ですが、この気持ちがあるかないかで、演奏のスムーズさに差が出てきます。
渡す側・渡される側、片方しか意識していない、または両方とも「自分のパートに集中!」とやってしまうと、パーツをつぎはぎしたような、流れのない音楽になってしまいますので、「誰に渡すのか」「誰から受け取るのか」をしっかり意識して演奏しましょう。
とはいえ、担当しているのはメロディーだけではなく、当然それ以外の受け渡しもありますので、まずはメロディーに注目して、そこに自然に気が回せるようになったら、対旋律や伴奏も気にするようにしていくといいですね。
個人練習をする時に、スコアを見ながら吹いてみると、他のパートの様子が見えてきて理解がしやすいので、毎回ではなくてもいいので、スコアを見て練習しておきましょう。
上手に聞こえる演奏のために気をつける「縦の線」

アンサンブルをする上で、気をつけないといけないことはいろいろとありますが、押さえるとかっこよく聞こえる重要なポイントの1つに「縦の線」があります。
縦の線というのは、吹奏楽などをやっているとよく耳にすると思いますが、一体なんでしょうか。
簡単に言えば、曲や曲中の出だし、同じリズムで動いていたりする時に、そのタイミングを揃えることを「縦の線を揃える」と表現します。
スコアで見た時に、縦に揃っている部分ですね。

各パートごとに見ると、全然違う動きをしていますが、ところどころ動くタイミングが一緒であることがわかります。
これが縦の線です。
この縦の線がぴったり揃うと、演奏がすっきりして、かっこよく、上手に聞こえるようになります。
逆に、どこかが少しでもずれてしまうと、全体を通してどんなに良い演奏をしても、締まりがない印象を与えてしまいます。
縦の線に気をつけるだけで、演奏が様変わりしますので、他のメンバーのブレスやちょっとしたベルの動きなどをキャッチして、全員で同時に着地ができるように、気をつけながら演奏していきましょう。
他のパートに耳を傾けていこう

月1回のアンサンブル、1人で練習している時と大きく違うのは、他のパートと一緒に演奏する、という点です。
違うパートが聞こえてくると、ついつい焦ってしまって数が数えられなくなったり、吹けていたはずのリズムがわからなくなったりしてしまいます。
少しでも早く、自分以外のパートが聞こえることに慣れ、次の段階では他のパートとの関わりまで考えて演奏できるようになることが大切です。
数少ないアンサンブルの機会を有意義に使えるように、まずは確実に自分のパートを演奏できるようにしておきましょう。
きちんと自分のパートが吹けると、アンサンブルの精度も、楽しさも倍増しますので、少しずつ頑張って練習してみて下さいね。