アンサンブル内でのできる・できないを見返そう

2023年3月13日、今年3回目の初級者アンサンブルが行われました。
先月、発表会で素晴らしい演奏を聴かせてくれた初級者アンサンブルですが、皆様いろいろご事情があり、お休みされたり、別のアンサンブルクラスにご参加されることになったりで、次の発表会に向けては、とりあえず3名で演奏していくことになりました。
ついこの前まで7名でアンサンブルしていたので、かなり寂しさはありますが、「1パート1人」での演奏など、ちょっと久しぶりの取り組みで、以前からの成長を感じつつ、さらにできることを増やしていきましょう。
そのようなわけで、本日からはB♭クラリネット3名でのアンサンブルです。
新曲は、S.ジョプリン作曲『エンターテイナー』です。
様々なジャンルを演奏できるようにしていこう
現在、東京クラリネット教室のクラリネットのみのアンサンブルクラスは、4つありますが、どのクラスも「演奏したい曲」「勉強になる(やれることが増える)曲」という着眼点で選曲をしているため、特にジャンルの縛りというのは設けていません。
初級者アンサンブルも、クラシック・日本歌曲・ジブリ・ディズニー・歌謡曲(J-POP)など、いろいろな曲を演奏し、引き出しを増やしていただいてきました。
今回は、初めての試みで「ラグタイム」に挑戦します。
今まで演奏してきた曲のジャンルと少し違って、「ラグタイムと言えば、こういうリズム」という特徴がありますので、そのリズムになるべく早く慣れて、かっこよく演奏できるようにしていきたいですね。
アンサンブル内でのできる・できないを見返そう

さて、最初にお話したように、2月の発表会までは7名いらっしゃった初級者アンサンブルですが、今回から3名となりました。
人数が増えてきて、個々の音が少し目立ちにくくなっていた状況から一転しましたので、それを「自分の音が聞こえるのは、ちょっと怖いなぁ」と捉えるのではなく、「アンサンブル内で、自分の演奏が見えるチャンス」と思えると、さらなるアンサンブル力をつけることができます。
個々の音が聞こえるということは、「できていることに気づける」ことに加え、「苦手が明確になる」というメリット(デメリットではありませんよ!)があります。
上達するには、できることをどんどん伸ばしていくことも大切ですし、苦手を克服し、できている部分と同等にしていくことも、避けて通れません。
初級者アンサンブルは、元々「ピーピー・キャーキャーも気にせず、どんどん間違えて、いつのまにかアンサンブル力が上がっている」というクラスですので、遠慮せずに、ちょっと自信がない箇所なども、どんどん吹いていきましょう。
間違いに気づければ、直すことができますし、もしかしたら合っているかもしれませんので、ごにょごにょ小さい音で隠れるように吹かないようにしていきたいですね。
そして、1パート1人の今だからこそ、「各パートがバランス良く吹く」ということも、改めて気にかけていきましょう。
また、「なんとなくわかった気がしてたけど、よくよく考えると、アンサンブルクラスで指示されている言葉の意味が曖昧なことがある」というようなこともあるはずです。
例えば「横の流れ」「縦の線」など、合奏(特に吹奏楽)をやっていると、頻繁に聞く単語ではありますが、それが何を指すのか漠然としている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
講師も、「クラリネットを演奏する上で、よく使われる言葉」を、今後は再度わかりやすくご説明するように心がけていきますので、感覚として身につけていただけたらと思います。
楽譜にある音楽用語(楽語)もそうですね。
知らない・わからない・忘れた楽語に関しては、必ず調べるくせをつけましょう。
別に、テストで回答するわけではないので、日本語をそのまま覚える必要はなく、こちらも「この言葉はこんな雰囲気」と、自分なりに解釈していければ大丈夫です。
そして、それも蓄積として、「あー、はいはい、これね」と思えるようにしていけると、今後につながっていきます。
最近は、皆さんの演奏技術が上がってきて、ついつい初級者アンサンブルクラスの演奏曲が難しくなってきてしまっていたので、演奏することに追われることが増えてきてしまっていたと思います。
ここで一旦、肩の力を抜きつつ、初めてアンサンブルに参加した時のドキドキ・ワクワクを思い出しながらも、これまでに手に入れたアンサンブルスキルの発揮と、両立していけたらいいですね。
新しい参加者を待ちつつ自己研鑽を

今までにないジャンルの初見ということで、少し緊張も見られましたが、止まらず、無事に最後まで通せたのは、皆さんの地力アップの証拠ですね。
「アンサンブルや合奏なんてやったことないけど、興味はある。でもちょっと怖い…」というクラリネット吹きの方が、また初級者アンサンブルに加わって下さる日を待ちながら、お一人お一人のレベルは上げていきましょう。
近々、2曲目の楽譜もお渡しすることになりますので、まずは『エンターテイナー』をきっちり譜読み・練習しておいて下さいね。