いろいろなリズムに対応できるようにしていこう
2022年10月8日、2つ目の中級者アンサンブルが発足しました。
今まで、東京クラリネット教室のクラリネットのみのアンサンブルは、初級者・中級者・上級者の3クラスをそれぞれ月1回行っていましたが、中級者クラスの希望者が多く、楽器編成の点でも、一部屋に入れる人数の点でも、そろそろ新しいクラスを作るべき時に来ましたので、ついに4つ目(バンドアンサンブルを含めると5つ目)のクラスが、今月から動き出しました。
アンサンブルに興味を持って下さりそうな生徒さん達に講師がお声がけし、B♭クラリネット5名・バスクラリネット1名の計6名でのスタートです。
また、「どんな曲をやってみたいか」というご希望を何名かにお聞きして、2月の発表会に向けて取り組む曲を決定しました。
初めての演奏曲は、L.ハーライン作曲『星に願いを』と、溝口肇作曲『世界の車窓から』の2曲です。
まとまりあるアンサンブルのために大切なこと
以前にもお伝えしたことがありますが、良いアンサンブルをするために、メンバー同士の仲の良さというのは、とても大切です。
別に、みんなでしょっちゅう遊んだり、飲んだり、ご飯を食べたりする…ということではありません。
ちょっとしたコミュニケーションを取ること、一緒にアンサンブルしている人達に関心を持つこと、というのが、大事なのです。
そんなわけで、まずは自己紹介から。
一気に自分以外のメンバー5人のお名前と顔を覚えるのは、なかなか大変なことだと思いますが、これから長く一緒にやっていく方々ですので、ぜひ興味を持って接して下さいね。
「それぞれが、ただ自分が担当しているパートの音を出している」という状況が避けられ、真の意味での「アンサンブルする」ことに近づけます。
いろいろなリズムに対応できるようにしていこう
今回から演奏を始めた2曲は、全く曲調の違うものです。
『世界の車窓から』は、シンコペーションが多用されていますし、『星に願いを』は、前半は皆さんよくご存知であろう雰囲気ですが、後半はジャズ調になります。
シンコペーションは、ぱっと吹くのが苦手な方も多いと思いますが、実はそんなにパターンはありませんし、慣れの部分が大いにあります。
大切なのは、聞こえているリズムパターンと記譜を、自分の中で一致させることです。
耳では知っていても、楽譜でどう書くかがわかっていなければ、とっさにそのリズムを引き出すことはできません。
ですので、「こう聞こえてるリズムは、こう書くのか」もしくは「こういうふうに書かれているリズムは、こう聞こえるのだな」という理解の仕方をする必要があるわけです。
どのリズムでも、やることは同じなのですが、シンコペーションは特に引っかかりやすいものなので、しっかり把握しておきましょう。
また、ジャズなどで、Swingの指示がある場合、八分音符2つ、または付点八分音符と十六分音符のリズムが、楽譜通りではなく、「タータ・タータ」という「三連符の中の2つ分(四分音符表記)と1つ分(八分音符表記)」のリズムになります。
かっこよく聞かせるには、このリズムを安定させることと、拍のあたまが強くなりすぎないように気をつけましょう。
ジャズでは、拍の後ろの音(三連符の中の八分音符表記の音)を強く演奏するのですが、拍のあたまが強くなると、阿波踊りっぽいノリになってしまいます。
リズムの取り方に気を取られすぎてしまうと、「とりあえずリズムは合っている」という状態になってしまいますので、Swingらしく聴かせられるように、しっかり練習をしておきましょう。
苦手や吹けない箇所をなくしておこう
初めてのクラス開催でしたが、とても和やかな雰囲気で、あっという間に2時間が経ちましたね。
他のクラリネットアンサンブルのクラスに比べて、発表会までの回数が1回少ないのですが、本番で素敵な演奏を聴かせてもらえる様子が見えましたので、今回できなかったところや自信がなかったところを各自がしっかり練習して、11月のクラスではより良いアンサンブルができるように、準備をしておいて下さい。
新しいアンサンブルクラス、これからよろしくお願い致します!
次回も楽しみにしています。