先週の日曜日に、所属している吹奏楽団の本番も無事終わり、ほっと一息…かと思いきや、すでに3月の演奏会に向けて初見大会が始まっている、という生徒さんのレッスンでした。

初見段階なので曲も決まっておらず、楽譜もまだ配られていないそうで、今日はいつも指揮者に「ちゃんとスラーで吹いて!」と注意されるという、基礎合奏用の本の中の1つをレッスンすることにしました。

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今日やるのは、真ん中の「ラ」から始まっているもの。

これは、クラリネットにとっては、一番と言っていいくらい嫌な練習ですね。
できれば避けたいところですが、そんなことも言ってられないので、きちんと練習して、「別にどうってことないわ」と思えるようにしておきましょう。

まずスラーに聞こえない理由は、単純に運指です。
「ラ」のキーを押さえているのが「ファ♯」と同じような場所(指の腹)だったり、人差し指の動きが最短距離ではない場合や、レジスターキーを使った音に行く時に、同時に指を押さえられていなければ、スラーはかかりません。

ゆっくりと「ラーシーラーシーラーシー…」と、できれば鏡を見ながら、無駄のない動きで指が動かせるよう、繰り返し練習をしましょう。

次に息です。
レジスターキーを使った音域がしっかり鳴るような息を「ラ」の段階で入れられていなければ、上の音の立ち上がりが悪くなるため、スラーには聞こえないでしょう。
「ラ」の音は比較的鳴りやすいですが、高い音がきちんと鳴るだけの充分な息を、常に入れることを心がけて下さい。

もう一点。
これは息の入れ方の延長線上の話になりますが、音の方向性を意識することが大切です。

オルガンやキーボードのように、鍵盤を押していれば押しているだけ、音が伸びる楽器がありますね。
鳴っている音を想像してみて下さい。
「ラーーーー」と鳴らして、間をあけずに「シ」の音を弾いても、それはスラーなのではなく「隙間なく次の音に移った」だけです。

クラリネットで音を鳴らす時に、ただ単に何も考えずに伸ばし、次の音に移れば、同じように聞こえます。
もちろんスラーには聞こえません。

フレーズと言うほどのことではありませんが、「ラ」の先に「シ」があることを意識して、「ラ」をオルガンのように無機質に伸ばさないようにするだけでも、出てくる音は変わります。

また、この楽譜だと弱拍(2拍目と4拍目)に「ラ」があるので、「ラ」「シラ」「ド♯ラ」「レラ」というかたまりでとらえてしまいがちですが、そうするとどうしても上の音に上がる時に切れて聞こえます。
「ラシ」「ラド♯」「ラレ」のアウフタクト的な流れも同時に意識できると、スラーの精度が上がるでしょう。

たっぷりとした息を入れ、今吹いている音がどこへ向かっているのか、どこにつながっているのかを考える。
それだけでも、聞こえてくる音は大きく変わります。
技術の向上と同時に、「ただ鳴らしているだけの音」を減らして、より良い演奏を目指しましょう。


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