小学校~高校の、吹奏楽部クラリネットパート指導に行くことがあります。
初めて行く学校や久しぶりに行く学校もあるので、現在どの程度のレベルか、そして生徒達が抱えている問題は何か、ということをまずは把握する必要があります。

まず生徒たちにやってもらう事はパート全員でロングトーン 。
大きな音をまっすぐ伸ばすことができているかを確認します。

次に一番下のミから、2オクターブ上のドの音まで半音階で吹いてもらいます。
ここで正確に音を出せるかどうか、全ての音の指がわかっているかを確認します。

この2点をチェックしながら、実はもう一つ重要な事を確認しています。

それが「姿勢」です。

綺麗な音色が出せる綺麗な姿勢

主にこの3点をチェックすることで、クラリネットパートのレベルと改善策を把握することができます。
なぜこの3つなのかというと、極端な話、この3つができていれば、大抵の曲はしっかり吹くことができるからです。

そしてロングトーン、運指を支えているのが「姿勢」。
どこの学校へ行っても姿勢が保てていない生徒が多いのです。
首が前に出てしまったり(要は猫背)、楽譜を見るためにうつむき加減になってしまうのが大きな原因です。

ここでは、座り方と構え方についてお話していきます。
実際にいつも吹いている姿勢になって、各部位をしっかりと意識して 読みながら正しい姿勢を作ってみましょう。

座り方

椅子には浅く腰掛けます。目安は、半分より前。(前すぎて、不安定にならないように注意)
こうすることにより、足がしっかり着くので、重心が下がり、余計な力が体から抜けます。
座った状態で「足上げて」と言われても、上げられない状態であれば、この座り方ができています。

姿勢

「いい姿勢して」と言われると、ついつい背中が反ってしまうと思いますが、それは楽器を吹くのには適さない姿勢。
一度その姿勢をしてから、ふっと力を抜き、背中をまっすぐにした状態が、「無理のない良い姿勢」です。

顔は正面を向きます。
声を出しながら、首を下に向けたり、斜め上を見るようにあごを上げたりすると、声が変わる(出にくくなる)と思います。
声を出している=息を出している、ですので、楽器を吹く時も同じことが言えます。
顔は前を向き、楽譜を見る時は視線だけ楽譜に落とすようにしましょう。
そうすることで、合奏の時も指揮が自然に視界に入ってきます。

構え方

先程お話した「無理のない良い姿勢」をして、両手を体の脇にだらんと下ろします。
脱力できていると、ひじが体から離れた状態になると思います。
ひじは固定したまま、前に手を上げ、楽器を持った時の位置にひじから先を動かします。
余分な力が入らずに楽器を構えられるのが、この位置です。

ひじが体にくっついたり、大きく離れたり。
楽器が体に近すぎたり、離れすぎたり。
楽器を持っている時は気づきにくいですが、これらの状態はかなり腕に力が入ります。
腕に力が入れば、指の動きも遅くなります。
体はつながっているので、当然他の箇所にも力が入り、息が吸えない・出せないということになります。

姿勢に使う最低限の力を知る事

楽器を支える最低限の力さえあれば、それ以上は必要ありません。
決してだらっとするわけではありませんが、「とにかく楽に」というのを頭の片隅に置き、不自然に力が入ってしまうことのないように気をつけて演奏しましょう。

なお、立奏の時は重心が定まりにくいので、足を軽く開くと、体が安定して吹きやすいです。
その際は、かかと重心・つま先重心にならないよう、足の裏全体で立つように気をつけて下さい。

知らぬ間に入ってしまっていた力が抜けると、途端に音が大きくなり、指も回るようになります。
当然、疲れ方も変わってきます。

基礎で悪いクセをつけてしまうと後が大変です。
自分ではなかなか気づきにくいのですが、鏡の前で確認したり、周囲の人に見てもらって、楽な吹き方を身につけてくださいね。


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