今日は楽器をメンテナンスに出されていた生徒さんのレッスンでした。

この生徒さんは、定期的に出されていて、楽器のコンディションには気を配られている方なのですが、うっかり前回から1年以上経ってしまったので、レッスンの隙を見てメンテナンスに出すことにしました。

クラリネット講師という職業をしていると、個人でクラリネットを楽しまれている方を含め、メンテナンスについて考える機会に出会えなかった方も多くいらっしゃいます。

今日はそんな方々にクラリネットのメンテナンスとは何かをお伝えしてみます。

楽器をメンテナンスに出す?

個人でできる掃除やお手入れ、これは皆さん演奏後などにやられているかと思います。
マウスピースを外して、スワブを通したり、キィを磨いたりといったことです。

これもメンテナンスの一部ですが、では楽器をメンテナンスに出すというのはどういうことでしょうか。

これは、専門の職人さんにクラリネットを預けて、楽器を隅々まで点検してもらい、問題点を修復してもらうことを意味します。

ネジの締まり具合や、コルクの状態、そして全体のバランス調整、クラリネットをベストな状態へと仕上げてくれます。

なぜ楽器をメンテナンスに出すの?

ちゃんと鳴っているし、特に問題ないよ?

何年もメンテナンスに出していない楽器で演奏を続けている状態でしたら、是非一度、メンテナンスに出すことをオススメします。

演奏後、完全に拭き取らない水分や、管内でサビが発生していたり、管内の口径がじわりじわりと小さくなっています。

口径が小さくなるということは、息の入り方、空気の通り方が変わるということなので、吹きづらくなっている状態になります。

しかし、吹きづらくなっているとは感じられないのです。

なぜかというと、毎日の練習で、じわじわとゆっくり状態が悪くなるからです。
急に吹きづらくなるわけではありません。

なので、メンテナンスに出した後は、普通だと思っていた息の入り方や音色が格段に変わるのです。

世界が変わりますよ!

プロとして毎日音を出している私でさえ、毎回メンテナンスに出した後は、演奏の質が明らかに変わります。

いつメンテナンスに出すの?

趣味で吹かれている方は、年に一度くらいメンテナンスに出すと、良い状態が維持できます。

私の生徒の間で、にわかに楽器調整ブームが来ています。 楽器はメンテナンスが必要 ブームというのもおかしな言い方かもしれませんが、以前は私が、時期を見て「そろそろ調整に出しますか?」と声をかけて楽器屋さんに預ける、という形だったのですが、良心的でとても腕のいい職人さんを見つけ、そのお店の話を生徒達にしたところ、「レッスンの合間を見てそのお店に出しに行ってきました!」という方が続々いる、という状況です。 自分が使っている楽器に興味を持ってくれている、ということなので、嬉しいですね。 そん…

楽器を吹いていて、メンテナンスの時期が自然とわかるようになってくると、身について来たと言えるでしょう。

楽器をどこに出せばいいの?

私がいつもお願いしているのはかなり信頼のできる職人さんがいらっしゃるお店。

今まで一度もメンテナンスに出したことが無い方は、webで良さそうなところを探して、持ち込み相談してみましょう。

メンテナンスに必要な期間

まずは職人さんに点検してもらい、問題箇所をリストアップしてもらいましょう。

今日の生徒さんの楽器は、私のクラリネット、そして教室の備品と一緒にお願いしました。
私がお店に出して、出来上がった楽器を私がチェックして、持って帰ってくるまで、ちょうど1週間。

クラリネットは精密な楽器ですので、もっと時間がかかることもあります。

毎日のように、コツコツと練習されている生徒さんなのですが「楽器が手元にないと、ちょっと気持ちが楽じゃないですか?」と聞いたところ、「練習できないのは、私のせいじゃないですからね」とにやり。

専門家の間では「1日練習しないと、3日後退する」なんて言われていますが、たまの休みも必要ですよね。

メンテナンス後の状態

さて、一週間ぶりに手元に戻ってきた楽器を組み立てていただき、「ちょっと音出ししてみて下さい」と促すと、いつものように構えて、いつものように息を吸い、いつものように息を入れた生徒さん。
予想外にすっと息が入り、いつも以上の音量が鳴ったようで、吹いた瞬間目が点に。
かなりのびっくりされていました。

普段、力んで吹いている印象はなかったのですが、やはり知らず知らずのうちに、「楽器をしっかり鳴らさねば!」と力が入ってしまっていたんですね。

「いやぁ、こんなに違うんですねぇ。指の力も抜けそうです!」と、とても喜んでいただき、モチベーションもさらにアップされたようです。

みなさんも定期的なメンテナンスを心がけてくださいね。


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