アンサンブルに向けて準備中の生徒さんのレッスンでした。

この方は、四分音符が走ってしまったり、長い音符(二分音符や全音符)が短くなったり、休符を飛ばしてしまう、などの癖があります。
これは、ソロ演奏や、私との二重奏などではどうにかなる話なのですが、複数人で合わせる時、特に指揮者のいないアンサンブルとなると、他の人と拍がずれてしまう、という大きな問題となります。

正しいテンポで吹けていますか?

部活などでも、「簡単なところは速くなってしまって、難しいところは遅くなる」ことや、「長い音符が短くなってしまったせいで、その後にどこをやっているかわからなくなる」という状況を、よく見かけます。

この状態の根本は「その曲のテンポを、自分の中で維持できていない」「カウントがきちんとできていない」ことにあります。
維持ができないということは、たとえ指揮者がいても、メトロノームがかかっていても、その状態は変わりません。

好きなところで速くなったり遅くなったりしていることに、気づけないからです。

1人で練習している時に、曲を始めた時は当然合っていて、曲の終わりもメトロノームに合って終わった。
これ、一見正しく吹けているようですが、実は途中で速くなっていて、本来の曲の長さより2拍早く終わっている…なんてこともあるのです。

そのような吹き方の癖があり、幸い誰かから指摘をしてもらえた場合、どのように練習をしたらいいのでしょうか。

苦手を意識するだけで変わる!

まずは、「きちんと意識をすること」が大事です。

「四分音符が並ぶとテンポに関わらず速くなってしまう」「長い音符の長さが適当になってしまう」「休符をうっかり飛ばしてしまう」など、自分の弱点を意識し、「そうならないように」注意深く臨む必要があります。

速くなってしまうのであれば、その部分を思っているよりゆっくり吹いてみたり、音符の長さがいい加減にならないようにきちんと数を数えて伸ばしたり、「休符は音が鳴っていないだけで、音符である」という認識を持ったり。

これらはあくまで「例えば」の話ですが、「無意識にそうなってしまうものは、意識してならないようにする」ことで、克服ができます。

メトロノームの拍の設定を利用しよう

次に、具体的な練習方法ですが、最も簡単なものは「拍子の設定をしたメトロノームをかけること」です。
振り子式でも、機械でも、メトロノームには拍子の設定がついています。
3拍子の曲を練習するのならば「3」に、4拍子であれば「4」の数字に合わせて、メトロノームをかけてみましょう。

設定をすれば1拍目の音が変わりますので、必ずその1拍目に合わせて吹き始めます。(ここで、適当に吹き始めては、全く意味がありません)

この練習で、「合わせているつもりだったのに、4拍目だと思ったところで、メトロノームの1拍目が鳴った!」(これは遅くなっていますね)、「次の小節に入ったのに、メトロノームは通常通りの音だった…」(この場合は速くなっています)など、走ってしまっていたり、音符の長さが短すぎ・長すぎ、休符を飛ばした…などが、わかりやすくなります。

注意すべきは、ここで「では、どこでそうなったのか」を、きちんと考えなくては意味がない、ということです。
はっきりわからなくても、自分の癖と向き合って「ここなのではないか」と探り、次に吹く時にはより一層意識をしながら吹くことで、安定した演奏に繋がります。

「何度もやったら、たまたま合った。だから大丈夫」ではないのです。

繰り返すことでテンポ感は修正できます

自分の中にあるテンポ感や拍感を正すことは、容易ではありません。
しかし、毎回注意深く、意識をして吹くことで、必ず正しいものが身につきます。

アンサンブルで、合わせることに必死にならないために、また、強弱や曲想など、曲作りに目を向ける余裕を持つためにも、テンポの維持と、正しいカウントができるようにしましょう。


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